「ビジュアル」の意味
「ビジュアル」とは、英単語「visual」を語源とするカタカナ語で、「ヴィジュアル」と表記されることもあります。意味としては、国語辞典には次のように記載されています。
- 目に見えるようす。視覚(的)
- 人の外見。
「visual」は英和辞典によると「視覚の」「視覚による」「見るための」「目に見える」という意味の形容詞で、日本語としての意味もほぼ同じであることがわかります。「the visual arts(視覚芸術)」「a visual angle(視角)」などの使い方があります。
「ビジュアル」の語源
「ビジュアル」の元となった「visual」は、ラテン語で「見る」を意味する「vis」「vid」を語源としています。同じ語源の他の単語には、以下のようなものがあります。
- visible:目に見える
- invisibie:目に見えない
- vision:見ること、視力、視覚
- visit:訪問する
- provide:供給する、備える
「ビジュアル」の使い方
- 来年発売される予定のゲームのキャラクターのビジュアルが公開された。
- バースデーケーキはSNSで映えることを意識して、ビジュアル重視で選んだ。
- 先月デビューしたアイドルグループのビジュアルをチェックしよう。
- 今日の歌番組にはビジュアル系バンドが多く出演している。
「ビジュアル系」とは
「ビジュアル系」とは視覚的な要素を重視する人や物のことを指します。「ビジュアル系バンド」というのは、(主に男性が)化粧をしたり、華やかな衣装を着ることで、視覚的にインパクトのあるミュージシャン(バンド)を指します。
本来は特定の音楽ジャンルに限らず、視覚表現により世界観を表現するミュージシャンを指す言葉ですが、一般的には、1990年代以降のロックバンドを指すことが多くなっています。
「ビジュアル系バンド」のことを「ヴィジュアル系」「V系」「V-ROCK」と表記することもあります。
「ビジュアル」にまつわる単語
「ビジュアル」にまつわる単語は、ほかにも次のようなものがあります。
- キービジュアル:ウェブサイトなどで、中心となるイメージ画像のこと。一番目立つところに大きく配置されることが多く、インパクトやメッセージ性が必要となる。
- ビジュアル化:データなどを、グラフ化したり図を使ったりして、見てわかるようにすること。
- ビジュアルマーチャンダイジング(VMD):アパレル業界において行われる、ディスプレイによるマーケティング手法のこと。
- ビジュアルプレゼンテーション(VP):VMDの要素の一つで、商品や店舗のイメージを顧客に分かりやすく伝え、視覚的要素を駆使して、購入につながるように商品を提示すること。(ウインドウ・ディスプレイなど)
- ビジュアルプロセッシングユニット(VPU):画像に関する処理をするパソコンの部品の名称。
- ビジュアル本:図鑑、写真集、画集など、目で見て楽しむ本の総称。
「ビジュアル」と「ルックス」、意味の違い
「ビジュアル」と同じような意味のある言葉として「ルックス」があります。「ルックス」は英単語「look」(見る)が元となったカタカナ語で、こちらも「見た目」を意味する言葉です。
「ルックス」は「ビジュアル」に比べ、特に容姿や顔を重視したい時に使う表現です。
- ビジュアルがいい=見た目がいい
- ルックスがいい=容姿・顔がいい
このように整理するとわかりやすいでしょう。