「協調性」の意味
「協調性(きょうちょうせい)」は、名詞である「協調」に接尾辞の「性」を合わせた言葉で、それぞれの意味は次の通りです。
- 「協調」:利害や立場の異なる者が互いに譲り合って協力すること。
- 「性」:物事の性質、傾向、素質。
したがって、「協調性」は立場の異なる他の人と物事をうまくやっていける傾向や性質という意味です。
「協調性」の例文
- 学校生活を通して「協調性」が生まれた。
- 「協調性」を高めることが、難しいプロジェクトを成功へと導く鍵だ。
- 団体競技において最も重要なのは「協調性」である。
- 前職では、同じ部署の人が働きやすい環境を作るために、「協調性」を第一に努めました。
「協調性がある」とはどんな人?
「協調性」は、1つのことを皆で協力して行うために必要な素質です。日本の企業も「協調性」を重視している所が多く、そのため就職活動においての自己PRでは協調性の高さをアピールする事が、重要なポイントのひとつとして挙げられています。
一方で、「協調性」を大切にすることによって「人に合わせてばかりになり個性が無くなってしまう」「自分の時間が奪われる」などと考える人もいるようです。
しかし本来「協調性」とは、自分の立場でだけ物事をみるのではなく、他の人の立場も理解した上で総合的に判断し、自分の役割を果たすことであり、「自分を無にして他の人にただ服従する」という意味ではありません。
必要のない諍いをなくし、物事をスムーズにゴールへと進ませるテクニックを持つ人こそ「協調性がある」といえるのではないでしょうか。
「協調性」の関連語
「協調性」と似たような意味をもつ言葉と、反対の意味をもつ言葉を以下に挙げます。
「協調性」の類語
- 「同調(どうちょう)」:他のあるものに調子を合わせること、他と同じ意見や態度になること
- 「空気を読む」:その場の雰囲気から状況を推察し、自分がすべきこととすべきでないことを判断すること
- 「協力」:力を合わせて事に当たること
- 「提携」:互いに助け合うこと
注意したいのが、「同調」という言葉には「協調性」に含まれる協力という表現は当てはまらないという点です。
自分の意見はさておき、他の意見に従うという状況の時に使います。自分の意志というよりは、周りの意見に流されるというニュアンスが近いかもしれません。
「協調性」の反対語
- 「排他的」:部外者を退けて受け入れないこと
- 「閉鎖的」:自分自身または仲間内の殻に閉じこもって外部の者を受け入れようとしないさま
- 「対立」:2つのものが互いに張り合うこと
- 「確執」:互いに自らの意見を譲らないことから、結果として不和の状況になること
「排他的」「閉鎖的」は共に、相手を受け入れないという共通点があり、「対立」「確執」は共に、相手と競い合うという共通点を持っています。
「協調性」の英語表現
「協調性」を英語に訳すと「cooperativeness」です。「co」は共にという意味の接頭辞で「operativeness」は作用、効果、操作性といった意味があり、それぞれの言葉を合わせると、共にする、共に行うという意味です。一言で「協力する」という言葉に置き換えることもできます。
例文
- he has a cooperative personalitry. (彼には協調性がある。)
- japanese people value cooperation. (日本人は協調性を大事にする。)
- do you know how to develop the cooperative attitude of employee? (社員の協調性を高める方法はありますか?)