「禿げる」とは?意味や使い方をご紹介

「禿げる」と聞くと悲鳴を上げたくなる方も多いのではないでしょうか。きっと頭が禿げることをイメージしている方が殆どだと思います。しかし、この「禿げる」という言葉には他の意味もあります。ここでは「禿げる」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「禿げる」の意味とは?
  2. 「禿げる」の使用例
  3. 「禿げる」と「剥げる」の違い
  4. 「禿」の意味

「禿げる」の意味とは?

禿げるの意味は大きく2つあります。

  1. 髪の毛が抜け落ちてなくなること
  2. 山や森林で草木が無くなって、地肌が露出すること

一般的にイメージされる「禿げる」の意味は髪の毛が抜け落ちることでしょう。それ以外にも山や森林などで草木が枯れてしまうことで、地肌が出てしまうという意味があります。

「禿げる」の使用例

【例文】

  1. 歳を取ったら禿げるのが当たり前だ
  2. 環境汚染によりあの森林は禿げてしまった。

1の例文は、最も一般的な「禿げる」の用例です。頭髪が抜け落ちて、頭皮が見えることですね。

2は「禿げる」の持つ意味の2つ目、山や森林の地肌が露出することとして用いられています。あまり耳慣れないかもしれませんが、草木を頭髪にたとえているわけです。

ロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーの管弦楽曲にも、『禿山(はげやま)の一夜』というものがありますね。

ネットスラングとしての「禿げる」

インターネット上では、1つ目の意味から派生して、感情や状況の程度が激しいことのたとえとしても「禿げる」が用いられています。

【使用例】

  • 嬉しすぎて禿げる
  • 忙しすぎて禿げる
  • 面白すぎて禿げる
  • つらすぎて禿げる
  • 暇すぎて禿げる

「(実際にそうはならないが)頭髪が抜け落ちてもおかしくないほど」という、一種の誇張表現です。また、ネットスラングとして使用される際には、漢字ではなく「ハゲる」とカタカナ混じりで表記されることが多いようです。

「禿げる」と「剥げる」の違い

「禿げる」にはもう一つ、「剥げる」という表記があります。『広辞苑』などでは同じ項目として記載されているので、どちらの表記を使っても問題はありませんが、一般的にこの2つの語は以下のように使い分けされています。

「剥げる」とは?

「剥げる」は主に、以下のような場面で使用されます。

  1. 物の表面の膜や塗り付けたものが取れて剥がれる
  2. 染めた色が薄くなる。色が薄くなる

【使用例】
  • ペンキが剥げる。
  • メッキが剥がれる。
  • 化けの皮が剝がれる。
  • カーテンの色が剥げる。

使用例から分かるように、ポイントは表面に付着したものが取れるという部分です。

「禿げる」との使い分け

「禿げる」と「剥げる」は、基本的な使い方として、覆われていた部分が露出するという点が共通しています。

しかし、「禿げる」は髪の毛や樹木といった地肌から生えてくるものがなくなってしまった場合に、「剥げる」はペンキやメッキなど表面に付着したものが取れてしまった場合に使用されます。

「禿」の意味

「禿」は「はげ」または「かむろ(かぶろ)」と読みます。「はげ」とは頭髪が抜け落ちた状態やその部分、禿げた頭部や地肌の露出した山などのこと。

一方「かむろ」は、頭に頭髪がない状態や、おかっぱ頭のことを指します。また江戸時代には、おかっぱ頭であることから、遊女見習いの女児のことも「かむろ」と呼んでいました。

ネットスラングとしての「禿」

前述のとおり、とりわけ毛髪に関係して使われていた「禿」ですが、現在は「激しく」の略として用いられることもあります。いわゆるネットスラングのひとつで、「激しく同意」を「禿同」、「激しく萌えた」を「禿げ萌えた」と略します。

「激」から「禿」に漢字が置き換えられているのは、誤変換をそのまま採用しているためです。PCで「はげどう」と入力しても、「はげ→激」には変換されませんよね。

しかし「はげしく」と入力して「激しく」に変換後、送り仮名を削除するのではかえって手間がかかり、略語の意味がありません。だから「はげ」の変換候補第一位である「禿」を、「激しく」の略として採用しているのです。


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