カミツレとは?
「カミツレ」とはいわゆる「カモミール」のことです。ハーブティーが有名ですね。学名は「Matricaria recutita」です。「たんぽぽ」や「ガーベラ」などと同じくキク科の植物です。
育てやすいハーブなのですが、アブラムシがとにかくつきやすいのが欠点です。家の中で鉢植え栽培なら大丈夫ですが、庭に植える時は注意した方がいいです。
ハーブティーとして飲まれる以外にも食用、香料や入浴剤としても使われます。
カミツレの花言葉は?
花言葉
「カミツレ」の花言葉は「逆境の中の活力」。その他「困難の中の力」、「苦しみに打ち勝つ」、「逆風に耐える」など印象的なものが並んでいます。何かエピソードがありそうなのですが、由来に関して語られるのは、踏まれても枯れずに咲いてくるからという眉唾な説のみです。
何かと「カミツレ」の専売特許のように語られる「逆境の中の活力」ですが、同じような意味を「ヤドリギ」も持っています。もっとも「ヤドリギ」は「征服」や「困難」など多くの意味を持つので「逆境の中の活力」一本槍ではないですが。用途も限られますし。なにより、音の響きや印象では完全に「カミツレ」に軍配が上がりますね…。
使い方
状況によって花言葉の意味は変わりますが、どれだけ苦しいことやうまくいかないことがあっても負けない、という点だけは共通しています。わりと使いやすい花言葉ですよね。使い道は人それぞれですが、以下のような状況で使えそうです。
- 仕事や勉強で失敗している人に贈れば励ましの言葉に。
- 頑張っている人にカモミールティーを入れてねぎらってあげたり。
- ケンカした相手に謝罪とともに送れば、こんなところで終わるような友情や愛ではないと伝わるかも。
カミツレの語源
「カミツレ」はオランダ語の「kamille」由来の言葉です。古い本では「カミルレ」と書いていることもあります。オランダからやってきたのでオランダ語でなじんでいるのですね。漢字では「加密列」や「列加密爾」と書かれることもあります。
フランス語では「カモミール」です。これが一番聞きなれた表現ではないでしょうか。これも古い本では「カモマイル」となっていることがあります。
語源はギリシア語の「chamaímēlon」で「地上のリンゴ」という意味です。香りがリンゴに似ていることが由来だといわれています。「地上」とつくのは「リンゴ」が神様にささげられることが多いからでしょうか。ギリシア神話なら、パリスの審判で愛の神アフロディーテに「黄金のリンゴ」が捧げられています。争いの神エリスの投げ込んだ、いわくつきの品ですね。北欧神話、キリスト教でも神が育てている象徴的な果物です。
図書館戦争に見るカミツレ
「カミツレ」の花言葉が良く知られるきっかけになったのは間違いなく有川浩さんの『図書館戦争』でしょう。小説だけでなく映画にもなりましたね。
この作品では逆境におかれた組織のシンボルとして「カミツレ」が使われています。徽章(きしょう)にもデザインされていましたし、アロマオイルはよく眠れるというセリフにも出てきました。ハーブティーももちろん登場し、さらには鉢植えと「カミツレ」づくしです。未読の方は読んでみてはいかがでしょう?
カモミールティーの薬効
ドイツなどヨーロッパでは医薬品扱いなだけあって「カミツレ」には様々な薬効があります。作用には個人差がありますのであしからず。味は少し苦めで癖があるので他のハーブと混ぜたほうが飲みやすいです。
- 消炎鎮痛効果…風邪の初期症状に効くとして飲まれることが多いです。他にもエキナセアやエルダーフラワー、セージあたりが風邪対策に飲まれます。
- リラックス効果…カフェインレスなことも相まってお休み前の一杯に好まれます。
- 鎮静作用…興奮を鎮めてくれるので、リラックスできます。落ち着きたいときにどうぞ。リンデンなどもこの作用があるそうです。