「なまじっか」の意味や使い方
「なまじっか」は「なまじ」と意味は同じで、できもしないのに、しなくてもいいことを中途半端にしたために、かえって悪い結果を招いたり、そもそもの中途半端な状態自体が悪い結果を招くことをいいます。なまじっかなことを言うとますますひがむ、なまじっか泳げるだけ危ない、というように使います。
大ざっぱで中途半端という「なまじっか」に似た意味の言葉に、ぞんざい、生半可(なまはんか)、なげやり、などがあります。
「なまじっか」と「なまじ」の使い分け
「なまじっか」の元である「なまじ」は漢字で「憖(または憖じ)」と書きます。なまじは「なまじい(生強い)」が変化したもので、やはり中途半端に、無理に、ということです。「なまじっか」は「なまじ」を俗っぽく、促音便化させた(ある意味において訛らせた)ものなので、テンポを重要とする場合に好まれ広く使われました。ですが現代ではあまり使わず、もっともよく見られるものの一つが明治・大正時代の小説類であることを考えると、時代に付随するもの、流行語の一種と考えたほうがよさそうです。
使い分け方は、例えば「なまじ口出ししたために私まで怒られた」と「なまじっか口出ししたために私まで怒られた」というように、「なまじっか」の方がだいぶくだけた言い回しになります。
「なまじっか」の英語
「なまじっか」を表す英単語は、halfway(中途半端な)、imperfect(不完全な)、half hearted(本気でない)などがあります。細かく見ると、その他もいくつか考えられます。
・(よせばいいのにというニュアンス)なまじっか彼にお世辞など言わなければよかった…You should not have said flattering things to him.
・(かえって悪いというニュアンス)なまじっか腕に覚えがあるばかりに大怪我をした…He was seriously injured simply because of overconfidence in his oen ability.