「当たって砕けろ」とは?意味や使い方をご紹介

思い悩んでいる時に、「当たって砕けてみたら」と言われた方も多いのではないでしょうか。しかし、当たって、砕けてしまったら元も子もありません。では、なぜ、使われるのでしょうか。気になるところです。今回は、この言葉のもつ意味を解説しながら、使い方などを紹介します。

目次

  1. 「当たって砕けろ」とは
  2. 「当たって砕けろ」の使い方と例文
  3. 「当たって砕けろ」の類義語
  4. 「当たって砕けろ」の英語表現
  5. 「当たって砕けろ」が使われている曲
  6. 「当たって砕けろ」のまとめ

「当たって砕けろ」とは

「当たって砕けろ」とは、「成功するしないにかかわらず、進んで決行すべきである。」という意味です。当たって、砕けてもよいから、捨て身で思いきって行動することを表しています。「当たって砕けよ」とも言います。

「当たって砕けろ」の使い方と例文

一見すると、この慣用句は、当たって、砕けてしまったら、元も子もなく、何の意味もないように感じられます。しかし、意識の高揚や決断を促すなど前向きな意味合いをもっています。使われ方としては、行き詰まったり、悩んだりするシチュエーションで、多く使われています。

ここからは、スポーツや恋愛の場面など、多く使われている事例について、例文を紹介します。

スポーツの場面での例文

  • 決勝戦の相手は強豪校である。勝てるかどうかわからない。しかし、当たって砕けろでいく。
  • 初めての全国大会の舞台。当たって砕けろと思い切って野球をする。
  • チーム一丸となって、当たって砕けろの精神で試合をしよう。

恋愛、告白の場面での例文

  • 相手に気持ちが伝わらない。ここは、当たって砕けろで告白してみたらどうか。
  • まずは、気軽に声をかけてごらん。当たって砕けろの気持ちだよ。
  • 悩む前に、駄目元で告白してみろよ。当たって砕けろだよ。

その他の例文

  • この課題が大変なことはわかる。しかし、当たって砕けろの気持ちで取組んでくれ。
  • これ以上議論しても無駄です。当たって砕けろの精神で行動を起こすことが大切です。
  • 自信はないけど、生徒会長に立候補した。当たって砕けろだ。

「当たって砕けろ」の類義語

類義語としては、いろいろな慣用句や四字熟語などがあります。いずれも、意識を高め、決断を促す意味合いをもっています。それぞれの類義語は、以下のとおりです。
 

  • 駄目でもともと
トライをして失敗したとしても、結果は同じであるということ。何もないよりも、トライをした方がましであるという意味です。「駄目でもともと」を略して「駄目元」とも言います。
 
  • 捨て身
この言葉は、文字通り、身を捨てる覚悟で事にあたるということです。「捨て身の覚悟」、「捨て身の戦法」などのフレーズがあります。
 
  • 思い切り
物事を決断するということです。また、「あきらめる」や「思う存分」という意味合いももっています。「思い切りが悪い」、「思い切り遊ぶ」などのフレーズがあります。
 
  • 玉砕覚悟
失敗を覚悟したうえでの、思い切った行動という意味です。歴史上においては、戦争中に使われてきました。今では、この言葉は、恋愛の際に気持ちを高ぶらせるために使われたりしています。
 
  • 即断即決
その場ですぐに決めることです。この四字熟語は、即断も即決も「すぐに判断する」、「すぐに決める」というように同じような意味合いをもっています。二つの単語を並べてより強い表現の言葉としています。

「当たって砕けろ」の英語表現

英語表現では、chanceやgoなどを使った具体的な表現となっています。英語での慣用句表現は、以下のとおりです。
 

  • take your chance(悩んで、考える前に、まずは、チャンスをつかみなさい。)
  • give it a go(やってみるしかない。できるかわからないが、とにかくやってみる。)
  • go for broke(あらゆる危険を冒す。一か八かすべてを賭ける。)  

「当たって砕けろ」が使われている曲

サザンオールスターズ『当たって砕けろ』

サザンオールスターズの『当たって砕けろ』という楽曲があります。この曲は、1978年にリリースされた『勝手にシンドバッド』のB面の曲です。恋に満ちた時の熱い想いを「当たって砕けろ」という歌詞を入れて表現しています。

織田裕二『当たって砕けろ』

また、その他では、1995年に織田裕二の野球の試合を通して、恋愛をからめた楽曲『当たって砕けろ』もあります。

「当たって砕けろ」のまとめ

「当たって砕けろ」は、文字だけを見ると、すべてなくなってしまうようなマイナスのイメージを与えます。しかし、内に秘めた前向きでポジティブな意味合いをもっています。

物事を始めるには、悩んで考えることも大切ですが、まずは、第一歩を踏み出すことの必要性を示唆しています。難局に直面した時は、この慣用句を思い出して対応したいものですね。

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