「生クリーム」とは?
「生クリーム」とは、牛乳から抽出した乳脂肪分のことです。厚生労働省の「乳および乳製品の成分規格等に関する省令」によれば、「クリームとは、生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したものをいう」という定義になっていて、乳脂肪分は18%以上と規定され、これが一般的に「生クリーム」と呼ばれています。
一般的に市販されているのは、乳脂肪分18~50%のクリームです。このうち、乳脂肪分18~30%のものはホイップするのには適してはいないため、コーヒー、紅茶用のクリームに使われます。いっぽう、ホイップに適している乳脂肪分30~50%のものは、ケーキや製菓用に使われます。
「ホイップクリーム」とは?
一般的には、「生クリーム」を泡立て器やミキサーなどで泡立てて、空気を含ませたものを言います。砂糖などを加えて甘くしたり、バニラエッセンスで香りをつけたりすることもあります。
英語ではシャンテリークリーム( Chantilly cream)、フランス語ではクレーム・シャンティイ( crème chantilly)と呼ばれます。
ただし、日本で「ホイップクリーム」として売られているものは、乳脂肪の代わりに植物性油脂から作られたものを指し、乳脂肪のみから作られた「純生クリーム」と区別することがあります。
生クリームの保存
適切に温度管理をして保存する必要があります。開封後は一度で使い切ってしまうほうが望ましいですが、残ったときはしっかり密閉して、早めに使ってしまうほうがベターです。
振動や凍結で変化を起こすことがあるので、冷蔵庫のドアポケットや、冷気の吹き出し口の近くで保存するのは避けたほうがよいでしょう。
生クリームを使った料理
【ドリア、グラタン】
ホワイトソースを作るときに、牛乳といっしょに生クリームを使うと、コクが出てクリーミーになる。
【シチュー】
ホワイトシチューのルーの代わりに生クリームを入れたり、ルーといっしょに入れたり、お好みで。牛乳と合わせて入れてもおいしい。また、ビーフシチューのできあがりに、上からかけるとおいしくて見た目もきれいになる。
【ビーフストロガノフ】
牛肉、玉ねぎ、マッシュルームなどをケチャップやソースで煮込んだあと、最後に生クリームを入れる。味に深みとコクが出る。
【パスタ】
- 卵、粉チーズ、生クリームで作ったソースで濃厚なカルボナーラに。
- ほうれん草と鮭、きのことベーコンなどと生クリームをあわせてクリームパスタに。
- 生クリームとたらこや明太子をあえて、和風のパスタに。
生クリームを使ったお菓子
【生クリームを混ぜて焼き菓子に】
- パウンドケーキ
- クッキー
- チーズケーキ
- ガトーショコラ
- パンケーキ
【生クリームを混ぜて固めて】
- アイスクリーム
- レアチーズケーキ
- トリュフ
【ホイップした生クリームを使って】
- デコレーションケーキ
- シュークリーム
- プリンアラモード
- パフェ
- クリーム大福
生クリームお菓子レシピ
生クリームを使った簡単濃厚プリン(1人分)
生クリーム:80〜100g
卵黄:1個
砂糖:大さじ1
バニラエッセンス:3滴
材料すべてを生クリームの容器に入れて混ぜる。
茶漉しでプリン容器へ濾す。
容器にアルミホイルをかぶせて、1cmくらいお湯を張った鍋に弱火で10分→放置。
爪楊枝を刺してみて中まで火が通っていたら完成。
生クリームを使った簡単チョコマフィン
(マフィンカップ5~6個分)
チョコレート:50g
バター:20g
卵:1個
砂糖:30g
生クリーム(牛乳でも):80g
ホットケーキミックス:100g
純ココア:15g
耐熱容器にチョコレートを割り入れ(できるだけ細かく)、バターも入れる。レンジで600W1分~1分30秒で溶かす。
オーブンを170℃に予熱する。別のボウルに卵、砂糖、生クリームを入れ泡立て器で混ぜる。
2に1を入れて混ぜる。次にホットケーキミックスと純ココアを入れ混ぜたら、生地は完成。
マフィンカップなどに、生地を入れて170℃のオーブンで約20分焼いたらできあがり。