「応報」の読み方と意味
「応報」の読み方
「応報」は「おうほう」と読みます。
「応」という字には「呼びかけにこたえる・承認する」という意味があります。「応対」がその例です。
「報」という字には「返しをする・しかえし」という意味があります。「報復」がその例です。
「応報」の意味
「応報」には「善悪の行いに応じて受ける吉凶」や、「悪いことをすれば悪いことが起き、良いことをすれば良いことが起きる」という意味があります。
「応報」は、善悪に見合ったことが起こる時に使われます。よく「悪い子だとバチが当たるよ」と子供に言うのを聴きますが、これはまさしく「応報」の例です。
「応報」の関連語
果報
「果報」とは、「以前行ったことが後に報いる」という意味です。善悪で判断することが出来ない場合に用いられます。「果報は寝て待て」ということわざもあります。
悪報
「悪報」とは、「悪いことをすれば悪いことが起きる」という意味です。「悪い報告」という意味もありますが、前者の意味を抑えておくと安心です。反対語は「善報」となります。
応報刑主義とは
応報刑主義とは刑罰は犯罪に対する応報であるという考え方です。
悪質であればあるほど罪と刑罰は重く、悪質であることが確認できない場合、病気などが原因とされる場合は罪は軽くなり、刑罰も軽くなるという特徴があります。
例えば、放火や殺人という非常に悪質な罪の場合、考えられる1番思い刑は死刑となります。しかし、交通違反や窃盗は小規模であるためで死刑にはならず、罰金や短期間の懲役で済みます。
最近は「応報」という意味が悪い事柄に対して使われることが多くなっているので、使用する際は気を付けた方が良いかもしれません。良い事柄に対して使いたいときは「善報」などの語句を用いましょう。
「因果応報」とは
「因果応報」は「いんがおうほう」と読みます。
「因果応報」の意味
「因果応報」の意味は、「悪いことをすれば悪いことが起き、良いことをすれば良いことが起こる」です。
「応報」と意味はほぼ同じです。「因果応報」の成立は早く、約2600年前に仏教の開祖「ブッダ」が「因に応じて果が報う」と説いています。
約2600年前ですから、食料は作物で取ることが多かったはずです。そこで種まきや栽培を怠れば、来期の食糧はなくなり、きちんと栽培し、管理すれば食料が手に入るという意味で説かれたようです。
「因果応報」の使用例
・この状況は昨日勉強しなかった因果応報だ
・散財をした因果応報で残業をやらなくてはいけない
・あの時きちんと報告していれば、こんなに説教を受けることは無かったはずだ。これぞ因果応報
現在、「因果応報」も否定的な意味で用いることが多くなっています。「あの時体重が増えていることに気が付いていたら」や「植物に水をやっていれば、枯らさずに済んだのに」という出来事に対して使われます。
「因果応報」の英語表現
What goes around comes around
「因果応報」そのものを表す英単語はありません。しかし、ことわざのように英訳すると「What goes around comes around.」となります。
仮定法
「因果応報」の出来事を説明する際には、仮定法を用いて「If I had studyed more, I could take good points.」(もしもっと勉強していたら、良い点数がとれたのに)と表すことが出来ます。
「If 主語 had 過去分詞型, 主語 助動詞の過去形 動詞原型~」という文法となります。