「喪女」とは
初めて「喪女」という言葉を見た人には、どういう意味の言葉なのかわからない方が多いのではないでしょうか。一見すると、「喪に服している女性」あるいは「喪服の女性」のことかな?などと考えてしまいそうです。
まず、「喪女」は「もじょ」と呼びます。そして、「喪女」は、2ちゃんねる発祥のネットスラング、モテない男=「喪男」の派生で、モテない女の人のことを指す言葉です。
喪女の条件は色々あるようですが、「男性から好意を持たれたことがない(お付き合いの経験がない)」「自虐的でネガティブな思考」というのが大筋のようです。否定的な言葉ではありますが、対象者を非難するようなニュアンスは少なく、どちらかというと自虐したり、他の人と一体感を得る目的で使用されることが多いようです。
「喪女」の特徴
喪女は自分の容姿・性格にコンプレックスがあり、喪という言葉から連想される通り、暗く地味な女性のことを示します。また、モテない女性という大本の意味の他に、「自分に自信がない女性」や「自己肯定できない女性」という意味合いも含んでいます。
「喪女」と同じ起源を持つ言葉
「喪女」はその元である「喪男」と同様に、もともとはネット掲示板上の棲み分けにおいて、「モテない」女性を指す指標のようなものでした。
ただし「喪女」の定義は曖昧なところも多く、また、彼氏がいるにも関わらず、居ないふりをしてネット上で振る舞う「ネット喪女」→「ネ喪」という「ネカマ」のような存在もいました。その他、同じモテない女性でも、モテたい女性=「鯛女」、孤独な女性=「弧女」など、細かな棲み分けが為されたりもしています。
「喪女」の歴史
喪女は「モテない女」→「モ女」→「喪女」という、一時期流行った略文字の傾向に則り、「喪男」というネットスラングの対義語のようにして生まれました。
2000年前後の2ちゃんねる全盛期に「もてない女板」にいる女性たちが使用していただけでしたが、2013年にアニメ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪!』が放送されたのを境として、世間に広まっていったようです。
同時に「非リア充」という新しいネット上の指標が誕生し、2ちゃんねるそのものの衰退も相まって、今では『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の主人公である黒木智子のイメージが先行しており、誕生当初の意味で使われることは少なくなっているようです。
「喪女」の使い方
もともとの由来はネットスラングで、掲示板の棲み分け(モテない女板など)として使用されていましたが、「リア充」などと同様に広く世間に浸透し、日常生活では人格に対する評価・表現の一つ、もしくは、ある発言に対し「それって喪女っぽいね」と揶揄するのに使用します。
例
「私みたいな喪女にその服は似合わないよ」「お前みたいな喪女に恋愛についてアドバイスされたくない」「そういう卑屈なセリフが喪女みたいだ」
喪女診断について
「喪女」がインターネットを中心に広く認知されるに伴い、喪女度診断・喪度診断など様々な自己診断サイトが台頭しています。中にはだれでも名前を聞いたことがあるような大手のサイトが主催しているものもあり、「喪女」は立派に市民権を得たワードであることが伺い知れます。
それと同時に、「脱喪女」を謳う自己啓発サイトも散見され、特にファッションや美容の面で、女性を奮起させるような集客を行っているようです。