「同じ穴の狢」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは「同じ穴の狢」ということわざをご存じでしょうか。「狢」とはちょっと難しい漢字ですが、意味や読み方は何でしょうか。今回は「同じ穴の狢」ということわざについて、その意味や語源、正しい使い方や類似の言葉などをご紹介します。

目次

  1. 「同じ穴の狢」の読み方と意味
  2. 「同じ穴の狢」の語源
  3. 「同じ穴の狢」の使い方
  4. 「同じ穴の狢」の例文
  5. 「同じ穴の狢」の類語
  6. 「同じ穴の狢」のまとめ

「同じ穴の狢」の読み方と意味

「同じ穴の狢」ということわざは「おなじあなのむじな」と読みます。「狢(むじな)」とは動物の一種で、このことわざは「同じ穴倉をすみかとしている狢という動物のようだ」といった意味合いを示します。人間を「狢」に例えている言い方で、「一見すると関係がなく、違うように見える間柄でも、その内実は同類や同じ仲間である」といった意味を示します。

「同じ穴の狢」の語源

「狢」とは

「同じ穴の狢」ということわざの「狢」とは、現代語では「アナグマ」のことを指すとされます。ただ、見た目がアナグマと似ていることから、昔の人々がタヌキと混同して、タヌキのことをそう呼んだともいわれます。また地方によっては「ハクビシン」のことであったり、あるいはそれらの動物を区別することなく、総称として使われる場合もあるようです。

アナグマは正式名を「ニホンアナグマ」といい、国内各地の里山などに、深く巣穴を掘って生息しています。外見も食性などもほぼタヌキと似ているほか、「擬死」といって、いわゆる「タヌキ寝入り」で敵を欺く生態なども近いとされます。

タヌキは、キツネと同様、日本では昔から「人を化かす悪い動物」といった言い伝えがあります。「狢」はこうしたタヌキやキツネの異称として日本の民話、寓話などに登場することがあり、総じて「人を化かし悪事をはたらく獣」といった意味合いもあるようです。

「同じ穴の狢」の由来

このように、昔の里山などでは、しばしば「狢」が巣穴で共同生活している場面が見られたことから、「悪だくみをするタヌキなどが一緒に巣穴で暮らしている」といった状態を「同じ穴の狢」と言い表したようです。

そして、人間社会で「外見的には違うものの、中身や考えていることは同じようなもので、大した違いはない」ということを、狢が穴倉に同居していることに例えて「同じ穴の狢」と表現したことが、このことわざの由来と考えられます。

「同じ穴の狢」の使い方

「同じ穴の狢」は、人を化かすとされるタヌキなどが一緒に穴で暮らす様を、人間関係に当てはめた比喩表現ですので、基本的には「よくない行いや性格、状態などが似ている」ことを示す言い方だといえます。すなわち「一見すると顔立ち、姿などは違っているが、中身は同じような悪党だ」といった、その関係を揶揄し、さげすむようなニュアンスがこもる言葉です。

また、人をあざけるような事を公言する人物が、実はその相手と同じだったときなどに、そうした行為をそしる言い方でもあります。このため、ただ単に「二人は共通点がある」「実は性格は似ている」といった意味合いで使用するのは、誤用となります。

例えば「私も結婚前は教師をしていたんですよ。あなたとは同じ穴の狢ですね」といった使い方は間違いであり、失礼に受け取られる場合もありますので注意が必要です。

「同じ穴の狢」の例文

  • 彼は普段「自分は成り金とは違う」とか偉そうなことを言っているが、結局は金儲けが目的とは「同じ穴の狢」ではないか。
  • 生まれも育ちも全然違う二人だから気がつかなかったが、実は裏で通じてスパイ活動していたとは「同じ穴の狢」だったか。
  • 離婚した私を慰めてくれたり、まじめでまっすぐな性格の人だと信頼していたのに、自分も長年不倫していたとは「同じ穴の狢」だったのね。

「同じ穴の狢」の類語

  • 五十歩百歩…少しの違いはあっても本質的には同じくらいダメだ。
  • どんぐりの背比べ…どれもこれも平凡で、特に優れているものがない。
  • どっこいどっこい…両者の力や勢いが同じで、優劣がない状態。
  • 人の振り見て我が振り直せ…他人の行動の善悪を見て、自分の行いを反省し改めよ。

「同じ穴の狢」のまとめ

人はつい、他人の前や公の場所に出ると良い格好をしたくなって、身の程にもない振る舞いや大言壮語をしてしまいがちです。「狢」のように化けの皮はすぐはがれるもの。言動は常に謙虚であるよう努めるのが正しいようです。


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