「取り留めのない」とは?
「取り留めのない」(とりとめのない)の「取り留め」には、以下の二つの意味があります。
- 際限(さいげん)
- しまり。まとまり。
この「取り留め」を「ない」で否定しているわけですから、「取り留めのない」は、「際限のないこと(きりのないこと、終わりのないこと)」と「まとまりのないこと」、二つの意味を持つことがわかりますね。
「取り留めのない」の使い方・例文
「取り留めのない」は、例えば「取り留めのない話」のように、話などが(結論が見えないまま)際限なく続くことについて使ったり、物事などにまとまりがなく、なかなか要領を得ないことなどについて使用します。
「取りとめ」と書いたり、「取り留め『も』ない」といったかたちで使われることもありますが、同じ意味です。
例文
- 夢で見たことを人に話そうとすると、なぜこんなにも取り留めのない話になるのだろうか。
- 玄関先でうっかり世話好きの隣人に出くわしてしまい、取り留めのない世間話に30分も付き合わされことになった。
- 思春期の頃には、あの子は僕に気があるのだろうか、何かアタックをかけたほうがいいのかとか、取り留めのないことをひたすら考えていたものだ。
- 朝の教室は、取り留めのない騒音に包まれていた。
「取り留めのない」に似た表現
「たわいない」
「取り留めのない」に似た表現として、「たわいない」(たあいない、他愛ない)があります。その意味は以下の通り。
- 取り留めもない。思慮がない。
- 正体ない。
- 張り合いがない。てごたえがない。
1の意味がそのまま「取り留めもない」ですね。「たわいない話」と言ったら、そのまま「取り留めのない話」と言ってよいでしょう。「たわい」とは「思慮分別」の意で、「他愛」は当て字です。