「これを機に」とは?意味や使い方をご紹介

社会に出ると日常生活とは違った文言を使うことも増えてきます。いわゆるビジネス用語や敬語といったものです。取引先との付き合いの中などで、「これを機に」といった表現を使うこのも多いのではないでしょうか?こちらでは「これを機に」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「これを機に」とは?
  2. 「これを機に」:意味
  3. 「これを機に」:使い方
  4. 「これを期に」は誤用?

「これを機に」とは?

これを機に今後ともお付き合いのほどよろしくお願いいたします」「これを機に精進して参る所存です」など、「これを機に」という言葉は、ビジネスシーンでお馴染みの言葉ですね。

ビジネスは、人と人との縁、会社と会社の縁で作られているといっても過言ではありません。この言葉は、そんな「縁」をつなぐような言葉です。

「これを機に」:意味

「これを機に」は「これを機会に」「これを良い機会として」という意味があります。簡単にいえば「きっかけ」を表す言葉です。

ビジネスシーンにおいては、「これをきっかけに」良い関係を築きましょう、一緒に仕事をしましょうという気持ちを伝えることができます。

「機」:意味

「機」という言葉には「事の起こるきっかけ」という意味があります。「機会」と同じニュアンスを持ち、「チャンスや物事を起こすのに良い時」という意味です。

「これを機に」:使い方

日常生活

◆「これを機に禁煙しようと思う。」
例えば、病気になったことをきっかけに、今後の健康のことを考えて禁煙を決める人は結構多いようです。

他にも、付き合い始めた彼女がタバコが嫌い、妻に子供ができたなど、何かきっかけに対して「これを機に」という言葉が使われます。

◆「これを機に断捨離するつもりだ。」
引っ越しする時には、今まで奥の方にしまっていたようなものも全て出して、荷造りをしますよね。いらないものを捨てるいい機会かもしれません。

「これを機に」は、「この引っ越しを良い機会いに」という意味を表しており、断捨離を考えるきっかけとなっていることが分かります。

ビジネスシーン

ビジネスシーンでは、多くの場合、敬語表現、丁寧な表現が求められますね。「これを機に」を使った文を丁寧にする場合は、後ろに来る文を敬語表現にします。これらのような文は、メールでも重宝する言い回しです。

  • 「これを機に〜していきたいと思います。」→「これを機に~していく所存です
  • 「これを機に〜させていただきたいです。」→「これを機に~をさせていただきたく存じます
  • 「これを機に〜させてもらえると嬉しいです。」→「これを機に~させていただければ幸甚です。」

また、「これを機に」よりも「こちらを機に」という表現の方が、より丁寧な表現となります。なお、「これを契機に」も同じ意味合いで使われる言葉です。

「これを期に」は誤用?

「これをきに」という表現を使う際に、「これを機に」「これを期に」どちらだったかな?と迷う人も少なくないのではないでしょうか。

国語的には「この期(き)に」という表現は使われません。よく使われる表現だと「この期(ご)に及んで」などが挙げられます。

「期」:意味

「期」は「ある一定の時期、期間」を表す言葉です。限定された日時や時間幅があるような時を表す場合に使われます。

例えば、「少年期」といえば、少年であった頃、時代といったかなり長い時間を表します。また、「学期」「任期」など、始まりと終わりがあるような一区切りにできるものを「期」といいます。

この期に及んで

「この期(ご)に及(およ)んで」は、「今さら」「今になって」という皮肉のニュアンスを含む文言です。

「この期」は「いよいよという大事な時」を意味しており、そんな何かがいよいよ差し迫った状況で、逃げ出そうとしているような場面でよく使われます。

例えば、プロポーズをしよとして彼女を呼び出したが、緊張のあまりに帰ろうとしている友人に向かって「この期に及んで、何言ってるんだ。」のように使います。

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