「たちが悪い」の意味
「たちが悪い」の「たち」とは、人間の生まれつきの性質や体質、または物事の性質を意味します。すなわち「たちが悪い」とは、人の性格や行動あるいは物事の品質が悪いという意味です。
「たちが悪い」の使い方
- たちが悪いいたずらなど、するものではない
- このニキビはたちが悪いらしく、なかなか治らない
- 知っていて教えないなんて、たちが悪いよ
「たちが悪い」の語源
「たちが悪い」の「たち」を、「質」と漢字で表記することがあります。しかし常用漢字表上の「質」には「タチ」という読み方はありません。つまり「タチ」という読み方は表外音訓ということになります。
ではなぜ、「たち」に「質」の字を用いるのでしょうか。調べてみると、日本古来の‘大和言葉‘の中に「たち」という言葉があるようです。そして‘大和言葉‘の「たち」が人の性質や体質を表すことから「質」の字が用いられるようになった、というのが有力説のようです。
しかし、「タチ」はあくまでも表外音訓ですので、通常は「たちが悪い」とひらがなで表記します。さらに、学校の試験で「質が悪い」の読みを問われたら「しつがわるい」と回答するのが正解です。
「たちが悪い」の類義語
「たち」と似た言葉で「性分」という言葉があります。こちらも持って生まれた性質を意味する言葉であることから「たち」と混同してしまいがちですが、明らかに使い分けされるケースもあるので確認しておきましょう。
性分 | たち | |
飽きっぽい~ | ◯ | ◯ |
~の悪い風邪 | ✕ | ◯ |
~に合わない仕事 | ◯ | ✕ |
「性分」は人に対して使う言葉で、「具体的な行動に関してそうせずにはいられない性格を表し、普通悪い行動には使わない」言葉と理解しておくと良いでしょう。