「木端微塵」とは?意味や使い方をご紹介

小説や映画、ゲームなどで「木端微塵」という言葉を見たり聞いたりしたことはありますか?「粉々に砕け散るさま」を表す言葉で、「木っ端微塵」、「こっぱ微塵」、「木っ端みじん」と表記されることもあります。今回は「木端微塵」の意味や使い方について解説します。

目次

  1. 「木端微塵」とは?
  2. 「木端微塵」の類語
  3. 「木端微塵」の英語表現
  4. その他「木っ端」に関連する言葉

「木端微塵」とは?

「木端微塵」の意味

「木端微塵(こっぱみじん)」とは、「非常に細かく、こなごなになって砕け散るさま」を表す言葉です。「木っ端微塵」、「こっぱ微塵」、「木っ端みじん」と表記することもあります。

「木端」とは?

「木端」を「こっぱ」と読む場合は、「用材を切り取ったあとに残る木のきれはし」や「木くず」を指しますが、派生して、「取るに足りない、つまらないもの。」という意味にもなります。

「つまらないもの」という意味で用いる際は、「木端役人(こっぱやくにん)」、「木端仕事(こっぱしごと)」のように、他の言葉と合わせます。

また、「木端」を「こば」と読む場合は、「板材や角材の長さ方向の側面」という意味です。なお、同音の「木羽」は、屋根を葺くための薄い削り板、つまり、「杮板(こけらいた)」を指す言葉なので、「木端」とは意味が違います。

「微塵」とは?

「木端微塵」という時の「微塵(みじん/びじん)」は、「物が割れたりして、非常に細かくなること」を表しています。このほかにも、「微塵」には、次のような意味があります。

  1. 非常に細かい塵。
  2. (打消しの語を伴って)量や程度がごくわずかであること。→例:「微塵の敵意もない」

「木端微塵」の使い方

  • 「ボールがぶつかって、窓ガラスが木端微塵になった。」
  • 「わずかに残っていた希望も木端微塵に砕け散った。」

「木端微塵」の類語

「粉微塵」

「粉微塵(こなみじん)」は、「ものが壊れて非常に細かくなること」を表す言葉で、「木端微塵」と同義です。「こみじん」、「こみじ」と読むこともあります。

「微塵骨灰」

「微塵骨灰(みじんこっぱい)」は、微塵の強調表現で、意味は「木端微塵」と同じです。もとは「微塵粉灰(みじんこはい)」という言葉でしたが、「こっぱい」と音が変化したことで、「骨灰」と表記も変化しました。

「骨灰」・「粉灰」は、「細かく打ち砕くこと、または、その様子」を表す言葉ですが、このほかに、「さんざんな目にあうこと、または、そのさま」という意味もあります。

また、「骨灰」は、「骨が焼けて灰状になったもの」を指すことがあり、この場合は「こっかい」と読まれることもあります。

「落花微塵」

「落花微塵(らっかみじん)」とは、「散り落ちる花や、細かい塵のように軽々としたさま」、または、「散った花や細かい塵のようにこなごなになることや、その様子」を表す言葉です。

「木端微塵」の英語表現

「木端微塵」を英訳する際には、「細かく砕く(砕ける)」と意訳するので、次のような表現になります。

  • break 〜 to pieces [fragments]→「〜を壊してバラバラ[断片]にする」
  • smash 〜 to atoms [matchwood]→「〜を粉々に[木端になるまで]粉砕する」
  • blast 〜 to bits→「吹っ飛ばしてバラバラにする」

その他「木っ端」に関連する言葉

「木っ端ミジンコ」

「木っ端微塵」と「ミジンコ」を合わせた駄洒落は、様々なシーンで使われています。たとえばミジンコの研究において、「木っ端ミジンコ」とは、「ミジンコに空気や液体を注入、または、液体窒素で凍らせて粉砕すること」です。

またゲームやアニメにおける「木っ端ミジンコ」は、「ミジンコのような形状の敵キャラクタが、爆弾や爆発系魔法により爆散して粉々になる様子」を言います。

さらに漫画家・藤島じゅんが、「ミジンコを主人公にした読み切り作品」のタイトルとして思いついたのが『木っ端ミジンコ』。しかしオチが見えているという理由で、編集者により作品自体が却下されました。

「木っ端微塵切り」

「木っ端微塵」と「微塵切り」を合わせて捩った言葉、「木っ端微塵切り(こっぱみじんぎり)」は、ゲーム『ペルソナ4・ザ・ゴールデン(P4G)』などに登場するキャラクター「足立透(あだちとおる)」の攻撃スキルです。

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