「元(もと)」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは「元(もと)」という言い回しをご存じでしょうか。今より前のときのことで、「以前」の意味です。「もと」には下、許、本などもあり、使い分ける必要があります。ここでは、「元(もと)」の意味や使い方を類語を含め紹介していきます。

目次

  1. 「元(もと)」の意味や使い方
  2. 他の「もと」の意味や使い方
  3. 「元(もと)」の類語
  4. 「元(もと)」の英語

「元(もと)」の意味や使い方

「元(もと)」は今より前のとき、以前のこと(今はそうでないこと)、または以前の状態を表します。また、原因をさす場合、資金や原価をさす場合もあります。

  • 元の同僚
  • 元に戻る
  • 元住んでいた家
  • 元刑事
  • 元の鞘(さや)に収まる(いったん仲たがいした者や離婚した者が、再び以前のような関係に戻ること)
  • 元の木阿弥(もとのもくあみ。いったん良い状態になったものが、再び以前の悪い状態に戻ること)
  • 元(もと、もとで)のかかる商売
  • 元をとる(原価に見合う売買をすること)

他の「もと」の意味や使い方

「もと」と読む他の漢字に、「下」「許」「本」があります。

「下」

何か具体的な物体の下(した)のこと。

  • 旗(はた)の下に集まる
  • 青空の下で集会を開く
  • 白日(はくじつ)の下にさらす(隠されていた物事を世間に公開すること)

「許」

ある人やあるものごとの支配、影響などの及ぶ所

  • 親の許を離れる
  • 厳しい監視の許に置かれる
  • 法の許の平等

「本(基)」

ものの付け根、根本のこと。またそのことから、ものごとの基本や基礎となる所(こちらの意味の場合、「基」と書くこともあります)。

  • 茎の本を見る
  • 農業は国の本(基)
  • 事実を本(基)にして書かれたドラマ

「元」に一番意味合いが近く、語源も同じとされています。

その他の「もと」

  • ​​​​​​「因」…原因。現在は「元」と書く場合が多くなっています。「酒が因で健康を損なう」
  • 「素」…原料、材料。「スープの素」

「元(もと)」の類語

「元(もと)」の類語は「旧(きゅう)」「前(まえ)」「前(ぜん)」「先(さき)」です。時間的に現在より前であることの意味です。

「元」は「今」あるいは「現在」に対する言葉であり、「旧」は「新」に対する言葉で多くの場合、型の説明になります。元⇔今、現。旧⇔新です。

  • 旧に復する(きゅうにふくする)
  • 旧仮名遣い(きゅうかなづかい)
  • 旧華族の家柄

「前(まえ)」
ある時点より早いとき。過去。
  • 走る前に体をほぐす
  • 前から気になっていた
  • 一週間前の新聞

「前(ぜん)」
「前(まえ)」と意味は同じで、名詞や形容詞と結びついて使います。また、今に先立つ、一つ前という意味の場合、二つに分けたものの前半分の場合もあります。
  • 前首相
  • 前近代的
  • 前半戦

「先」
時間的に早いこと。それ以前のこと。
  • 先に述べたとおり
  • 先の副将軍

「元(もと)」の英語

「元(もと)」の英語は、the origin、the cause(根本、原因)などがあります。
 

  • 首相…an ex-premier
  • の同僚…a former colleague
  • 今の大スターもは田舎の小娘に過ぎなかった…The gureat star had originally been just a country girl.
  • 読んだらの所に戻しておいてください…Please put the book back where it was when you have finished with it.
  • ここはは荒れ地だった…This was once wasteland.
  • 命はとりとめたが、の体には戻らなかった…Though his life was saved, he never regained his former strength.
  • 事件のをたどる…trace the incident to its origin/look into the background of the case/look into the cause of the incident
  • この計画はは彼が考え出したものである…This plan originated with him.
  • 失敗は成功の元…Failure is but a steppingstone to success.


人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ