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「ミーニング(meaning)」の意味とは?
「ミーニング」とは、日本語で「意味」を表す言葉です。これは、英語の"meaning"に由来するものですが、「ミーニング」単体ではあまり使われることがありません。
むしろ、後述する「ダブルミーニング」という言葉の一部として目にする機会の方が多いのが特徴です。
外来語とはいえ、オリジナルの言葉よりも派生語・合成語の方がメジャーな存在だというのもなかなか興味深いのではないでしょうか。
「ミーニング(meaning)」の語源とは?
「ミーニング(meaning)」の語源は、英語の"mean"にあります。"mean"は、一般動詞で「意味する」という意味の言葉です。
そして、この"mean"に接尾辞の"-ing"が付くことで"meaning"が生まれたと考えられます。
また、"meaning"には「意図」「真意」などの意味もあります。これらも、語源となる"mean"に「~のつもりで言う」という意味があるからです。
「意味」を表す英単語には"sense"もありますが、こちらは「受け手の主観的な解釈による意味」という点で"meaning"とは異っています。
「ダブルミーニング(double meaning)」の意味とは?
「ダブルミーニング」とは、「二通りの解釈が可能な言葉」のことです。中には分かりやすいものもあれば、言われて気づくものまで様々です。
また、明らかにしてしまっては公開が難しくなる(放送コードにひっかかってしまう)などの理由から、あえて分かりづらくしてあるものもあります。
「ダブルミーニング」の歴史は古く、日本の百人一首などにも数多く見られる修辞技法です。このことから、古来より言葉遊びを楽しんできた日本人の姿がうかがえます。
「ダブルミーニング(double meaning)」の実例
「ダブルミーニング」を持つ有名な例として、RCサクセションの「雨あがりの夜空に」という楽曲の一節を引いてみます。
こんな夜に おまえに乗れないなんて
こんな夜に 発車できないなんて
この歌に出てくる「おまえ」は、オートバイのことを指しています。したがって、次の「発車できない」は文字通り「オートバイが動かない」という意味です。
しかし、「おまえ」が「好きな女性」を指しているとすればどうでしょうか。にわかに、「発車できない」の意味が違って見えてくるはずです。
もちろん、歌詞のどこを探してもそんなことは書いてありません。しかし、聞く人が聞けば、そのように聞こえてくるのも事実ではないでしょうか。
「ダブルミーニング(double meaning)」の類語
「ダブルミーニング」の類語には、次のようなものが挙げられます。
- 両義性
- 掛詞
- だじゃれ
この内、両義性だけは「相反する二つの意味」を持つという点で、他の二つとは異なります。たとえば、「老い」は「指導性と依存性」「知恵と物忘れ」という対立した二つの意味を想起させるといった具合です。
掛詞は、主に和歌の世界で使われてきた表現技法です。次の歌を見てみましょう。
「立ち別れ いなばの峰の まつに生ふる まつとし聞かば 今帰り来む」
この歌の「いなば」は「往なば(=去ってしまえば)」と「因幡(または稲葉)」を、「まつ」は「待つ」と「松」を掛けています。
だじゃれは、次のようなものが有名です。
「隣の空き地に囲いが出来たんだってねぇ?」「へー」
この場合の「へー」は「塀」と掛けられていることに注目してください。
「ミーニング(meaning)」を含む派生語
最後に「ミーニング(meaning)」を一部に含む派生語を二つチェックしておきましょう。
- ミーニングレス(meaningless)
- ミーニングフル(meaningful)
1の「ミーニングレス」には"-less(=~がない)"という接尾辞が付いています。したがって、「ミーニング」=「意味」ということが分かっていれば、容易に「意味がない」という意味だと推測できるでしょう。
一方、「ミーニングフル」は「意義のある」「意味ありげな」という意味の言葉です。こちらも、"-ful"が「満たす」を表す接尾辞だと知っていれば、全体の意味が伝わってきます。