「つゆ知らず」とは
「つゆ知らず」の語源と意味
「つゆ知らず」の「つゆ」は、「露」とも書きます。「露」はご存知のように、晴れた朝に植物の葉に見られる水滴で、陽が照りはじめればいつの間にか消えてしまうため、あったことさえ気付かれないこともあります。
このことから、「まるで知らない」という様子を表したものです。また「つゆ」はその後に打ち消しの言葉を伴って「少しも~なかった」「まったく~なかった」というように、打ち消しの言葉を強調する使い方をします。
その両方の意味が重なって、「つゆ知らず」は、「まるで知らずに」「まったく知らずに」という意味で使われています。
「つゆ知らず」の使い方
- 地球の裏側で悲惨な事故が起きていることなどつゆ知らず彼はバカンスを楽しんでいた。
- その時既に彼女の身体が恐ろしい病魔に侵されているとはつゆ知らず、私はいつもと変わらない時間を過ごしていた。
「~知らず」を含む言葉
「~知らず」という言葉は「恩知らず」「恥知らず」「怖いもの知らず」等々たくさんあります。
それぞれ、「知らず」の前にある言葉を知らないという意味で使われていますが、「つゆ」ほど儚いものを「知らず」言った言葉は、他にはなかなか見当たりません。
「つゆ知らず」のまとめ
自分の周りで起こっていないことは「つゆ知らず」日々を送ってしまうものです。日々世界に起きていることが次々と知らないうちに「露」のように消してしまわないように、常に新聞やテレビなどの報道はもちろん、ツイッターなどで提供される情報には敏感になっていることが大切かもしれません。