命からがらの意味とは
「命からがら」とは、なんとか逃げて、命だけ助かるのが精一杯である様子を意味します。漢字では、「命辛辛」と表記されます。
命からがらの語源
「命からがら」の漢字表記から分かるように、「辛い」が語源となっています。「辛い」は、塩味が効いたという意味で用いることが多いですが、差し迫った状態や危ないという意味もあります。
そこから、「辛うじて」や「辛くも」という言葉に派生していきました。これらは、やっとのことでやなんとか実現するという意味合いを持ちます。
ちなみに、からがらのように同じ言葉を繰り返した言葉を、畳語(じょうご)といいます。畳語には、意味を強調する効果があります。つまり、「辛辛」には「辛い」という意味を強調する効果があるということです。
命からがらの類語
辛うじて
「辛うじて」は、苦労しながらも、なんとか実現する様子を意味します。
例文:寝坊をしてしまったが、辛うじてテストに間に合うことができた。
ギリギリで
「ギリギリで」は、限界に限りなく近づきながら、そこを越えない様子を意味します。平仮名やカタカナで書かれることが多いですが、漢字だと「限り限り」と表します。
例文:車が、壁にぶつかるギリギリで止まることができた
間一髪で
「間一髪で」は、髪の毛1本の隙間を表し、絶体絶命の状態から、その寸前のところを意味します。
例文:交通事故に遭いかけたが、間一髪で助かった
紙一重で
「紙一重で」は、紙1枚くらいのわずかな違いしかない様子を意味します。
例文:敵の攻撃を紙一重でかわした
ほうほうの体で
「ほうほうの体で」は、「這う這うの体で」と書きます。さんざんひどい目にあって、やっとのことでその場を逃れる様子を意味します。「這う」という言葉から必死に逃げる感じが伝わってきます。
例文:敵軍に攻め込まれ、ほうほうの体で逃げ出した
命からがらの使い方
- 嵐の中から命からがら建物内へ逃げ延びた
- 爆撃で火の海を化した街から命からがら逃げだした