「成功裏」とは?意味や使い方をご紹介

「プロジェクトは成功裏に終った」「手術は成功裏に終る」といった言葉をニュースや新聞で見かけたことはありませんか。これは「成功に終る」でもかまいません。しかし、「成功」+「裏」で微妙なニュアンスを伝えることができるのです。「成功裏」の意味と使い方をご紹介します。

目次

  1. 「成功裏」の意味
  2. 「成功裏」の例文
  3. 「成功裏」の使い方

「成功裏」の意味

「成功裏」、成功のうらと書いて、「せいこうり」と読みます。「成功」は物事の結果を表す言葉ですが、「成功裏」は、成功した状態を表す言葉で、「成功といえる状態のうち」といった意味になります。「裏」には色々な意味がありますが、ここでは内側、内幕といった意味で使われています。

「成功裏に終わる」や「成功裏に収める」「成功裏に進む」といった成句で使われる場合がほとんどで、単独で「成功裏」と使うことはあまりありません。それは、文脈によって成功の状態の程度や意味合いが違ってくるからです。

「成功裏」とはどんな状態でしょうか。どんな時に使うのが適切でしょうか。例文を交えてご紹介します。

「成功裏」の例文

  • アクシデントがあったが、まあまあ成功したと言える状態までこぎつけた。計画は「成功裏に終わった」と言えるだろう。(妥協の成功)
  • 失敗もあったが、助けもあり、様々な出来事があった。おかげで新プロジェクトは「成功裏に収める」ことができた。(許容範囲の成功)
  • 大会運営は困難が予想されたが、滞りなく進んだ。物事は「成功裏に進んだ」。(意外性の成功)
  • コンサートは大入り満員で「成功裏に終ったものの」、公共交通機関の利用の広報を怠ったため駐車場が足りなくなり、一部混乱があった。(大筋の成功)
文脈で、成功の「裏」に含まれる意味が違っている。成功度の幅が広いことがお分かりになるかと思います。

「成功に終わった」ではなく、「成功裏に終わった」と書くと、成功の内幕に、結果に影響を与えるなんらかの出来事があった、失敗も有り得た、など含みや想像の余地が生まれます。また、「成功裏」には安堵や妥協、意外性など、心情的な意味合いが含まれる時もあります。

「成功裏」の使い方

「成功裏」は、どちらかというと、個人の成功よりも集団や組織の成功を表現するときに使うのがより適しています。特にビジネスシーンでよく使われているので覚えて損はないでしょう。

仕事以外でも、イベント、文化祭などの学校行事、スポーツなどの作戦等で使う機会は多々あります。

「イベントは成功に終わりました。」と言うよりも、「イベントは成功裏に終りました。」の方が、準備の過程や苦労が察せられてより感慨深くなるのではないでしょうか。


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