「食わず嫌い」とは?
「食わず嫌い」は「食べず嫌い」ともいい、一度も食べたことのない食べ物を嫌うことです。また、体験したことのない物事を、詳しく知らないまま嫌うことという意味もあります。一般的によい意味ではあまり使わず、「食わず嫌い」を注意するときや、克服させようとするときに使われやすい言葉です。
一度でも食べたことがある食べ物を嫌うのは「好き嫌い」となり、「食わず嫌い」ではありません。同様に、過去に体験したことがある物事を嫌うのも、「食わず嫌い」とはいえません。
食べ物を「食わず嫌い」する理由
匂いが苦手だったり、見た目が苦手だったりと、人によって理由はさまざまです。肉や魚に関しては、生きている状態を想像してしまうからとか、かわいそうだからという理由も見られます。
物事を「食わず嫌い」する理由
物事を「食わず嫌い」するのは、「自分には向いてないから」「自分には必要ないことだから」といった考えが関係していることもあるようです。物事によっては、「怖い」「自信がない」などの保守的な考えも見られます。
食べ物に対する「食わず嫌い」の使い方
ここでは、食べ物に対する「食わず嫌い」の使い方をご紹介します。
友人との会話中に
たとえば、友人とピーマンの話で盛り上がっているとします。そこで自分が「実は一度も食べたことがないけど、ピーマンは何となく嫌いなんだよね」と伝えると、「食わず嫌いかよ」といった反応が返ってくることがあります。そこから「食わず嫌いはよくないぞ」と注意されることもあれば、「俺もナスが食わず嫌いなんだよね」と話が展開していくこともあるかもしれません。
家庭での夕食時に
どうしてもピーマンを食べない息子に困っているお母さんが、スープに溶かして夕食に出してみたとします。子供がピーマンに気づくことなく完食すると、母親は「ちゃんと食べられたじゃないの。ただの食わず嫌いだったのね」と褒めることもあるでしょう。
また、「食わず嫌いはいけません」「食わず嫌いを克服したね」「食わず嫌いでも食べてみれば美味しいでしょう」といった使い方もできます。もちろん、ピーマンにかぎらず、多種多様な食べ物が「食わず嫌い」になり得ます。
物事に対する「食わず嫌い」の使い方
ここからは、物事に対しての「食わず嫌い」の使い方をご紹介します。
絶叫マシンを拒否する人に
たとば、友人たちと遊園地に来たのに、頑なに絶叫マシンに乗りたがらない人がいます。本人が一度も乗ったことがないのに拒否しているときには、「乗ってみたら面白いかもしれないから、食わず嫌いはするなよ」「この機会に、食わず嫌いを克服しよう」と友人が説得することがあります。
カラオケが嫌いな人に
「暗い」「音が大きい」「恥ずかしい」といったイメージから、カラオケを毛嫌いしている人もいます。カラオケが好きな人からすれば、「食わず嫌いしていては、人生楽しめないよ」「カラオケを食わず嫌いするなんて、もったいない」という意見が出るかもしれません。
「とんねるず」の「食わず嫌い王決定戦」
タレントの「とんねるず」の2人が司会を務めていた「みなさんのおかげでした」という長寿番組には、「食わず嫌い王決定戦」というコーナーがありました。木梨憲武さんチームと石橋貴明さんチームに分かれてゲストを1人ずつ招き、彼らの嫌いな料理を当てるというものです。
2018年の3月に当番組は終了しましたが、料理を食べた時のリアクションを観察したり、トークの中にも心理戦を絡めたりといった点も含めて人気のあるコーナーでした。
「食わず嫌い」の克服はやんわりと
「食わず嫌い」でも、実際にやってみると楽しかったり、食べてみると美味しかったりすることがあります。しかし、食べ物についてはアレルギーがある場合もあるので、「ただの食わず嫌いでしょ」と頭ごなしに叱るのは避けた方がよさそうです。「食わず嫌い」は日常でもよく使われる言葉ですが、まずは、「どうしてそれが嫌いなのか」を詳しく聞くことが大切でしょう。