「目を見張る」とは
「目を見張る」とは、「目を大きく見開く顔の動き」を表す言葉です。「驚き」や「感動」を表す時に使います。その他に、稀ですが「怒り」の感情を表すこともあります。
もともと、「見張る」という言葉には二つの意味があります。一つは「目を大きくして見つめる」ということ、もう一つは「注意深く目を配って警戒をする」という意味です。「席を離れるから、荷物を見張っててね」という風に使います。
「目を見張る」の例文
- 舞台での彼女の美しさには、思わず目を見張った。
- その絵は、目を見張るほどの出来栄えで驚いた。
- あまりにも豪華な部屋に案内され、目を見張るばかりだった。
このように、「目を見張る」は驚きや感動を表していることがわかります。対象となる物事が、「すぐれている」「大きな変化がある」という時に使います。一方で、ネガティブな場面で使われることもあります。
- 彼の部屋の散らかりようには、目を見張った。
- 食事中の彼女の行儀の悪さには、目を見張るばかりだ。
このように、こちらの「目を見張る」には、驚きと共に呆れや怒りが含まれています。相手に対して失望や苛立ちを感じ、目を見開いて感情を表しているのです。
「目を見張るものがある」という表現
よく使われる表現で、「目を見張るものがある」というものがあります。例えば、このような状況で使います。
- 彼の運動会での活躍は、目を見張るものがあった。
- 彼女のダンスは誰よりも切れがあって、目を見張るものがある。
このように、「目を見張るもの」とは「一見の価値がある」「素晴らしい」など、感嘆の気持ちを表していることがわかります。従って、「彼のだらしなさには目を見張るものがある」など、非難や落胆を表す時に使うのは間違いです。
ややこしいですが、「目を見張る」はポジティブとネガティブの両方の意味で使われ、「目を見張るものがある」はポジティブな意味でしか使われないということです。
「目を見張る」の類語
「驚き」と「感心」を表す言葉
- 瞠目(どうもく)
「驚き」を表す言葉
- 瞠若(どうじゃく)
- 目を丸くする
- 目をぱちくりする
「目」に関する言葉
「目」は、動物にとって重要な器官のひとつです。光を感じ、物を見ます。「目」を使った言葉は数えきれないほどありますが、日常でもよく使われるものをご紹介します。
- 目が覚める
- 目を細める
- 目を奪う
「目を見張る」のまとめ
日常生活で、「目を見張る」ほどの物事はあまり起こらないかもしれません。もし驚いたとしても、そのリアクションを控えめにする方が多いのではないでしょうか。
しかし、本当に心が動いた時は、思い切り目を見開いて驚いてみてもいいかもしれません。素直に表現することで、その驚きはより深く心に刻まれるのではないでしょうか。