「意思疎通を図る」とは?意味や使い方を例文を含めてご紹介

お互いの連携がとれていない時や、ちぐはぐな行動をしている時に、「~の意思疎通を図る」という言葉を使うことがあります。ひとまとまりのフレーズとして浸透している向きもあるでしょう。今回は、「意思疎通を図る」意味や使い方を例文を含めて紹介します。

目次

  1. 「意思疎通を図る」とは
  2. 「意思疎通を図る」の使い方
  3. 「意思疎通を図る」の類語
  4. 「意思」を使った言葉

「意思疎通を図る」とは

「意思疎通を図る」とは、簡単に言えば「考えていることを相手に伝えて、理解してもらえるよう努めること」です。会議やミーティングなどで聞いたことがある、という方も多いかもしれません。

ビジネスシーンなどにおける具体的な解釈としては、「物事の実現や、目的を達成するために、情報を共有をして、意思統一をしようと努力する」といった意味合いです。

ニュアンスをはっきりと掴むために、「意思疎通を図る」を細かく分けて、それぞれの意味をみていきましょう。

「意思」「疎通」

「意思」とは、「何かをしようとする際の根源となる気持ち」という意味です。平たく言えば、「考え」や「思い」のことですね。

「疎通」は、「水が滞りなく通じる」という意味が派生し、ここでは「意見が支障なく相手に通じること」を表しています。

「図る」

「図る(はかる)」は、非常に多義的な言葉です。「くわだてる」といったややネガティブな意味もありますが、「意思疎通を図る」に否定的なニュアンスは含まれません。ここでは、「考えていることが実現するように努力する」という意味で用いられています。

「はかる」は同訓異字が多いですが、「測る」や「計る」は誤りですので混同しないように留意しましょう。

「意思疎通を図る」の使い方

「意思疎通を図る」は、人と人との相互理解を指して使うことがほとんどですが、やや堅苦しい印象を受けるかもしれません。

例文

  • 察してもらうのではなく、きちんと言葉で意思疎通を図ることが大切だ。
  • 明日は大事な試合がひかえている。意思疎通を図って万全の体制で臨もう。
  • 先住民族と意思疎通を図るためには、言葉が理解できる通訳が必要だ。
  • 両国は意思疎通を図ることもできず、対立が激化するばかりだ。

「意思疎通を図る」の類語

「コミュニケーションを図る」

「コミュニケーションを図る」とは、「地位や境遇が異なる人が、さまざまな方法により、自己の考えや感情を伝達しようとする」ことです。「お互いの考えを相手に伝えるためにやりとりをするさま」を表しています。

[例文]

  • 日頃から隣近所とコミュニケーションを図り、災害時にも助け合える関係を築きましょう。
  • 留学生とコミュニケーションを図るため、興味のあることについて英語で聞いてみた。

「相互理解を図る」

「相互理解を図る」とは、「お互いに自己の考えや思いを知ってもらおうとする」ことです。「コミュニケーションを図る」とほとんど同じ意味を持ちます。

[例文]

  • 両国は相互理解を図って友好を深めていきました。
  • 私たちはスポーツを通して相互理解を図りました。

「以心伝心」

「以心伝心」とは、「言葉をかわさなくても、心が通じ合うこと」です。また、仏教用語として、「仏法の教えを言葉でなく心で伝える」という意味ももっています。

「意思疎通を図る」「コミュニケーションを図る」という場合、言葉や文字、身振りなどさまざまな方法で相手に思いを伝えますね。一方で「以心伝心」は、そういったものを必要とせずとも、互いを理解していることを表します。

[例文]

  • 彼とは幼い頃からの付き合いがあり、以心伝心の間柄です。
  • 今日の試合の勝因は、選手の以心伝心の好プレーによるものです。

「意思」を使った言葉

【意思機関】
法人が行おうとする事柄や事案を決定する機関のこと。具体的には、株主総会や社員総会などの法人の議決機関のことを表しています。

[例文]今回の重要な案件は、意思機関である株主総会に諮らなければならない。


【意思表示】
自分の気持ちや考えを相手に示すこと。また、「契約の承諾など権利・義務に関する法律においても、効果を生じさせるために外部に示す行為」という意味ももっています。


[例文]

  • 賛成か反対か、明確な意思表示をするように求められました。
  • 運転免許証には、臓器提供の意思表示が記入できる欄がある。

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