「根を上げる」とは?意味や使い方をご紹介

「根を上げる」という慣用句を、日常で使っている方も多いかもしれません。しかしこの慣用句は、正しくは「根を上げる」ではなく「音を上げる」です。誤解されている方も多いのではないでしょうか。今回は、「音を上げる」の意味や使い方を、類語も含めて紹介します。

目次

  1. 「根を上げる」は誤り
  2. 「音を上げる」の意味
  3. 「音を上げる」の使い方
  4. 「音を上げる」の類語

「根を上げる」は誤り

まず、「根を上げる」(ねをあげる)という言葉は誤用であり、正しくは「音を上げる」です。

読みがまったく同じですので、うっかり「根」の字を使ってしまっている方がいるかもしれませんが、間違えないようにこの機会にしっかり覚えておきましょう。

「音を上げる」の意味

「音を上げる」とは、「苦しさに耐えられず声を立てる。弱音をはく」または、「降参する」という意味です。

困難や苦難に当たって吐いてしまう弱音が「音」(ね)ですから、「根」の字を使うのは誤りであることがわかりますね。

「根」が「根性」などのように「物事に耐えうる気力」という意味をもっていることも、「根を上げる」という誤用が広がっている原因ではないかと推測されます。

「音」の意味

「音」は読み方によって意味が変わりますが、大きく分けると次の通りです。

  1. 「おん」と読む場合…おと、音楽のふし、便りなど。(音響、音符、音声)
  2. 「いん」と読む場合…おと、音楽など。(余韻、知音、母音)
  3. 「おと」と読む場合…物の響き、人や虫などの声。(足音、雨音)
  4. 「ね」と読む場合…人や虫などの声。(弱音、初音)

「音を上げる」の「音」に相当するのは、4の意味です。

「上げる」の意味

「上げる」の意味はたくさんありますが、主なものを挙げると次の通り。

  1. 低い方から高い方へ動かすこと。(幕を上げる、すだれを上げるなど)
  2. 所有者や高位の者の手元に収めること。(収益を上げるなど)
  3. 程度を高めること。(声を上げる、家賃を上げるなど)

「音を上げる」の「上げる」に相当するのは、3の意味です。

「音を上げる」の使い方

  • 新しい監督が着た後、練習の厳しさに音を上げてしまった。
  • 景気低迷により経営状況がひっ迫し音を上げざるを得ない。
  • 彼は我慢も限界となり音を上げるばかりであった。
  • ゴールまであとわずかであるが、苦しさに思わず音を上げた。
  • この価格競争はどちらかが音を上げるまで続くだろう。

「音を上げる」の類語

「挫折する」

「挫折する」とは、「事業や計画などが中途で失敗して、だめにになること。また、そのために、気力や意欲をなくすこと」という意味です。「気力などを失い降参するさま」が、「音を上げる」と類似しています。

[例文]

  • 天候の影響によりこの事業は挫折してしまった。
  • 挫折するようなことばかり考えていては前に進めない。

「放棄する」

「放棄する」とは、「投げ捨ててかえりみないこと。権利・資格などをすてて行使しないこと」という意味です。「降参してあきらめてしまう」部分が「音を上げる」と類似しているといえるでしょう。

[例文]

  • 彼は責任を放棄して逃げてしまった。
  • 今回は権利を放棄して選挙には行きません。


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