「折に触れて」とは?意味や使い方を例文を含めてご紹介

「折に触れて」は、日常会話ではあまり使われない言い回しですが、あらたまった場、仕事上・文章上では使われることも多くありますので、理解しておくと役にたちます。美しい響きの言葉を使いこなしてみましょう。今回は「折に触れて」の意味と使い方を類語を含めてご紹介します。

目次

  1. 「折に触れて」とは?
  2. 「折に触れる」の使い方
  3. 「折に触れて」の類語

「折に触れて」とは?

「折に触れて」は、(おりにふれて)と読みます。機会あるたびにいつも、折あるごとに、その都度、などの意味をもつ言葉です。

「折に触れて」は、行為が繰り返される状況を表しますが、単に頻繁なことを意味するのではなく、「機会あるたび」という条件がつく点に留意しましょう。

「折」と「触れる」の意味

「折に触れる」は、言葉をそのまま受け取ると、すぐに意味をとらえづらいかもしれません。それぞれの言葉について掘り下げてみましょう。

「折」はいくつかの意味がありますが、この場合は「その時、その際、機会」、という意味で使われます。同じ意味の使い方としては、「折を見て」、「○○の折に」などの言い回しが挙げられます。

他方「触れる」は、「ある時期や物事に出会う」、という意味で用いられます。それぞれの語が婉曲的なニュアンスをもつことから、言葉にある種の美しさや奥行きを感じられるのかもしれません。

「折に触れる」の使い方

「折に触れる」が指す「機会」は、具体的なものではなく曖昧さがあるでしょう。曖昧であるがゆえに使い勝手のよい言葉と言えるかもしれません。

「折に触れて」の文例

  • 山本先生は、不登校になりがちな生徒に、折に触れていじめに苦しんだ自分の学生時代の話をした。
  • 富士山を目にすると、折に触れて、そのふもとで暮らした日々のことを思い出す。
  • このたび、助手として採用頂きました鈴木と申します。折に触れてご指導くださいますようお願い申し上げます。
  • 納品の件につきましては、折に触れてご報告させて頂きます。

「折に触れて」の類語

「事あるごとに」の意味と使い方

「事(こと)あるごとに」、何かことが起きるたびに、という意味の言い回しです。事が起きる、といっても、事件などの大きなものを指すわけではありません。「折に触れて」の「折」と同様に、「事」は「機会」のようなニュアンスで用いられています。

文例:愛妻家の中村君は、事あるごとに奥さんに花束やケーキを買って帰る。

「何かにつけて」の意味と使い方

「何かにつけて」は、2つの意味を持つ言い回しです。①機会あるごとにいつも、なんやかやとあるたびに。②ちょっとした出来事にかこつけてはいつも。

どちらの意味も、何らかの機会や出来事があるたびに、という意味において「折に触れて」の類語たりえますが、②の意味では、「かこつけて」というニュアンスから、ネガティブな意味が後に続くことがほとんどです。

このことから、否定的な意味合いで使われることが多いでしょう。①の意味であっても、ネガティブに受け取られる可能性がありますので注意が必要です。

文例①:山田さんは、何かにつけてかつて水泳選手だった思い出話をしたがる。
文例②:由美子さんは、何かにつけて文句ばかり言ってくる。

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