「込み入った話」の意味
「込み入った話」(こみいったはなし)とは、「難しい話」「ややこしい話」「複雑にからまり合った話」「容易には理解しがたい話」といった意味の表現です。
「込み入る」が「入りまじる」「複雑に入りくむ」などの意味ですので、そのような話のことと覚えるとよいでしょう。
なお、稀に「こみはいったはなし」と読む方がいますが、誤用ですので注意が必要です。
「込み入った話」の使い方・例文
「込み入った話」という表現は、一言では説明ができないような、複雑で入りくんでいる話について使います。
その種類は大きく分けて二つあり、ひとつは実際に複数の事情が絡んでいる、専門的な知識などが必要、仕事など機密に関わる事柄などの理由によって、話の構造が複雑(詳細で、時間をかけた説明が必要)というパターン。
そしてもうひとつは、話自体の構造がどうあれ、別れ話、悩み事、秘密の相談事など、「他人に聞かせたくない話」「内密にしたい話」「個人的な話であるがゆえに話しにくい」というパターンです。
例文
- 「これから仕事のことで客人と込み入った話をするから、書斎には入らないように」と父は私に言い聞かせた。いつも書斎には近づかないのに、よっぽど聞き耳を立てられなくない話なのだろうか。
- 彼とはちょっと顔を合わせた時に世間話をするくらいで、具体的にどんな仕事をしているかとか、込み入った話をしたことはありません。
- 友人が悩みがあると言って電話をかけてきた。私はある程度の事情を聞いた上で、「電話で込み入った話もなんだから、会って話さないか」と提案した。
- 私は彼女が仕事を辞めて郷里へ帰った理由について尋ねたが、「ちょっと込み入った話だから…」と彼女は言葉を濁した。
「込み入った話」を英語で言うと?
「込み入った話」を英語で言いたい場合は、以下のような表現を使います。
- comlicated story(複雑に絡まり合った話)
- long story([説明するには]長い話)
- talk intricately(入り組んでいる話)
話しにくい事柄を説明してと言われたときに、「It's complicated」(複雑なんだ)と言うことでも、「込み入った話」のニュアンスを出すことができます。
また、「話」に限定せず「込み入った〇〇」としたい場合には、「complex」(複雑な)、「crowded」(込み合った)、「thikening」(厚い)などの表現も覚えておきましょう。
例文
- When I put it up front because it was a bit complicated, George took care of me and left us.(ちょっと込み入った話だからと私が前置きすると、ジョージは私たち二人のために席を外してくれた)
- When I asked what happened yesterday, she said with a tired face, "It's a long story."(昨日何があったのか僕が尋ねると、彼女は「込み入った話なのよ」と疲れた顔で言った)
「込み入った〇〇」という表現
「込み入った話」以外にも、以下のように「込み合った〇〇」という慣用表現がいくつかあります。
- 込み入った事情
- 込み入った事件(事柄)
- 込み入った問題
- 込み入った庭(など、場所)
- 込み入った関係
ほとんどの場合は「話」と同じように事柄の構造的な複雑さについて言及しますが、「場所」のように物理的構造の複雑さについて表現できることも覚えておきましょう。