「遅きに失する」とは?
「遅きに失する(おそきにしっする)」とは、「遅すぎて役に立たなくなる。遅すぎて間に合わない」という意味を持つ慣用句です。「遅きに過ぎる」とも言います。「〜に失する」は、「あまりに〜にすぎる、程度がすぎる」という意味を表す言葉です。
「遅きに失する」の使い方
【例文】
- 自分のした過ちに今更気がついても遅きに失する。
- 彼女が倒れてから発見されるまで長い時間がかかってしまい助からなかった。救援が遅きに失したのだ。
- 明日プレゼンの発表だというのに、今から準備をするのでは遅きに失する。
なお、「3時間も待たせるとは遅きに失する」という風に、単に時間が遅過ぎるという意味で使うのは誤りですので注意が必要です。
「遅きに失する」の類語
「手遅れ」
「手遅れ」とは、「手当てや処置の時期が遅れること。時期を失して、効果的な手を打てないこと」という意味を持つ言葉です。するべき時期を逃してしまったことを表す言葉です。
【例文】
- 彼の決意は固く、今更何を言っても手遅れです。
- 一刻も早く処置をしなければ手遅れになってしまう。
「機を逸する」
「機を逸する(きをいっする)」とは、「すべき機会を逃す」という意味の言葉で、「機を失する」ともいいます。「機」とは「機会」のことで、「行動を起こすのに最も良い時、チャンス」を表しています。
【例文】
- 今日の試合の敗因は、監督が選手交代の機を逸したために、相手チームの攻撃を防ぎけれなかったことだ。
- 二次会を断る機を逸したために、朝まで付き合わされてしまった。