「稀に見る」とは?意味や使い方を分かりやすく解説

「稀に見る」という表現、日常生活で使ったことはありますか?「めったに見られないほど珍しい」という意味ですが、実はこの言葉、思った以上に奥が深いんです。読み方や使い方に迷った経験はありませんか?今回は「稀に見る」の本当の意味と、意外と知られていない使い方のコツをご紹介します。

稀に見るとは?稀に見るの意味

めったに見ることがない、非常に珍しいこと

稀に見るの説明

「稀に見る」は「まれにみる」と読み、文字通り「めったに見られないほど珍しい」ことを表す慣用句です。「稀」という漢字には「まれ」「珍しい」「ごく少ない」という意味があり、これに「見る」が組み合わさることで、視覚的に認識できるものから抽象的な概念まで、幅広い事柄の希少性を表現できます。例えば「稀に見る才能」のように物理的に見えないものにも使えるのが特徴で、その珍しさを強調する「近年稀に見る」や「史上稀に見る」といった定型表現もよく用いられます。

日本語の表現の豊かさを感じさせる、とても味わい深い言葉ですね。

稀に見るの由来・語源

「稀に見る」の語源は、古代中国の漢字「稀」に遡ります。「稀」は元々「穀物がまばらに生えている様子」を表す会意文字で、転じて「めったにない」「珍しい」という意味を持つようになりました。日本では平安時代頃から文章語として使用され始め、江戸時代には現在のような慣用句として定着しました。特に文人や学者の間で、珍しい事物や現象を表現する際に好んで用いられ、次第に一般にも広まっていきました。

日本語の奥深さを感じさせる、とても味わい深い表現ですね。

稀に見るの豆知識

「稀に見る」は「まれにみる」と読みますが、まれに「きにみる」と誤読されることがあります。また、この表現は物理的に「見る」ことができるものだけでなく、抽象的な概念にも使用できるのが特徴です。例えば「稀に見る才能」のように、目に見えない能力や資質に対しても使われます。さらに、強調表現として「史上稀に見る」や「近年稀に見る」といった定型句もよく用いられ、その珍しさの度合いを強く印象付けます。

稀に見るのエピソード・逸話

ノーベル賞受賞者の山中伸弥教授は、iPS細胞の発見について「これは稀に見る科学的ブレークスルーだ」と評しました。また、歌手の宇多田ヒカルはデビュー当時、音楽関係者から「稀に見る歌唱力と表現力」と絶賛され、その才能が早くから認められていました。スポーツ界では、大谷翔平選手の二刀流の活躍が「史上稀に見る偉業」として国内外で話題となり、その類い稀な才能が高く評価されています。

稀に見るの言葉の成り立ち

言語学的に見ると、「稀に見る」は和漢混淆語の一種です。「稀」は漢語由来の語彙であり、「見る」は和語であるため、両者が組み合わさった混合表現となっています。構文的には、「稀に」が副詞として「見る」を修飾する構造ですが、慣用句として一つのまとまった意味を形成しています。また、この表現は主に書き言葉として使用される傾向が強く、話し言葉では「めったに見ない」などの言い換え表現が好まれる場合があります。意味論的には、程度副詞的な機能を持ち、対象の希少性を強調する役割を果たしています。

稀に見るの例文

  • 1 電車で席を譲ろうとしたら、周りの人全員が先に立ってくれて、稀に見る心地よい空気が流れた。
  • 2 仕事でミスをしたとき、上司が稀に見る優しさでフォローしてくれて、逆に申し訳なくなった。
  • 3 久しぶりに実家に帰ったら、母が稀に見るごちそうを用意していて、思わず胸が熱くなった。
  • 4 子育て中の友達が、稀に見る余裕のある様子で「最近、子どもが手がかからなくて」と言っていて、成長を感じた。
  • 5 普段は喧嘩ばかりの兄弟が、珍しく仲良く遊んでいるのを見て、稀に見る光景に思わず写真を撮ってしまった。

「稀に見る」の使い分けと注意点

「稀に見る」は非常に便利な表現ですが、使い方にはいくつかのポイントがあります。まず、物理的に目に見えるものと抽象的な概念の両方に使えるのが特徴です。ただし、日常会話ではやや格式ばった印象を与えるため、状況に応じて「めったに見ない」や「とても珍しい」など、よりカジュアルな表現を使い分けると良いでしょう。

  • 褒め言葉として使う場合は「稀に見る才能」「稀に見る美しさ」など、対象を明確に
  • 否定形では使わず、「めったに見ない」など別の表現を使用
  • ビジネス文書では好まれるが、親しい間柄での会話ではやや堅苦しくなる可能性あり
  • 「史上稀に見る」「近年稀に見る」など、程度を強調する修飾語と組み合わせると効果的

関連用語と類義語のニュアンスの違い

「稀に見る」には多くの類義語がありますが、それぞれ微妙にニュアンスが異なります。適切に使い分けることで、より正確な表現が可能になります。

用語意味使用場面
類い稀な同類の中でも特に珍しい才能や能力を強調する場合
空前の過去に例がない歴史的な事象や記録について
比類なき比較できるものがない唯一無二の価値を表現する場合
極めて珍しい非常にめずらしい客観的事実を述べる場合

これらの表現は、文脈や強調したいポイントによって使い分けることが重要です。例えば、歴史的な偉業を讃える場合は「空前の」、個人の才能を評価する場合は「類い稀な」が適しているでしょう。

文学作品での使用例と文化的背景

「稀に見る」は日本の文学作品でもよく用いられてきた表現です。特に明治時代以降の文豪たちが、登場人物の特異性や非凡な才能を表現する際に好んで使用しました。

彼は稀に見る記憶力の持ち主で、一度読んだ本の内容をすべて暗記していた

— 夏目漱石

この表現が持つ格式ばった響きは、改まった場面や文章で重宝されてきました。現代でも、新聞の見出しや評論文章などで頻繁に使用され、日本語の表現の豊かさを感じさせる言葉として親しまれています。

よくある質問(FAQ)

「稀に見る」の正しい読み方は何ですか?

「まれにみる」と読みます。「きにみる」や「けにみる」と読むのは誤りです。漢字の「稀」は音読みで「キ」や「ケ」と読みますが、この慣用句では訓読みの「まれ」を用います。

「稀に見る」と「めったに見ない」は同じ意味ですか?

ほぼ同じ意味ですが、ニュアンスが少し異なります。「稀に見る」は「非常に珍しいが、実際に存在する」という肯定的なニュアンスが強く、「めったに見ない」は「ほとんど存在しない」という否定的なニュアンスが強い傾向があります。

ビジネスシーンで使っても失礼になりませんか?

問題なく使用できます。むしろ、格式ばった印象を与えるため、改まった場面では好んで使われる表現です。例えば「稀に見る優秀な人材」など、褒め言葉としても適切に使用できます。

「稀に見る」の類語にはどんなものがありますか?

「類い稀な」「空前の」「比類なき」「極めて珍しい」「空前絶後の」などが類語として挙げられます。状況に応じて、これらの表現を使い分けると良いでしょう。

否定形で使うことはできますか?

通常、否定形では使用しません。「稀に見ない」とは言わず、代わりに「めったに見ない」「ほとんど見られない」などの表現を用いるのが自然です。肯定形で希少性を強調する表現となっています。