「自明の理」とは?意味や使い方をご紹介

「自明の理」(じめいのり)とは、説明や証明をする必要もない、それ自体で明らかな論理を意味する言葉です。日常会話ではあまり登場しませんが、論文や新聞記事などではよく目にします。今回は、「自明の理」の意味と使い方を、類語も含めてご紹介します。

目次

  1. 「自明の理」とは?
  2. 「自明の理」の使い方
  3. 「自明の理」の類語

「自明の理」とは?

「自明」(じめい)とは、証明をする必要がないほど、内容が明らかであることを意味する言葉です。「理」は、「道理」「法則」などの意味をもちます。

したがって、「自明の理」(じめいのり)とは、「証明や説明や解説をするまでもなく、それ自体で明らかな論理や道理」を意味する言い回しです。

「自明の理」の使い方

たとえば、教師に指導力や道徳心が必要とされることは、証明、学説、などを持ち出すまでもない当然ののことです。したがって、「教師に指導力や道徳心が必要なのは、自明の理だ」と言い表すことができます。

つまりは、一般的に「分かり切ったこと」「当然なこと」を、少々堅苦しく言い表したのが「自明の理」だともいえましょう。「自明」「理」という漢語的表現、言葉の響きからも大上段に構えたような感じを受けるので、日常会話ではあまり使われません。

「自明の理」がよく使われるのは、やはり新聞記事や論文のような、格式ばった論理的な文章においてです。「そんなの、当然じゃん!」と言っている若者たちも、社会人となれば「~は自明の理である」という文章を書くことになるかもしれません。

(A子)

ゴールデンウィークで遠方にドライブするなんて、渋滞するのは自明の理でしょ?今更、到着時間の遅れで文句言わないでよ。

(B男)

独裁的な社長にとって、自分の方針に反対を唱える部下がうとましいのは自明の理だよ。

(C子)

幼児の身体につねに痣や傷があったら、虐待されているのは自明の理なのに、なんで児童相談所はあの子を保護しなかったの?

「自明の理」の類語

「火を見るよりも明らか」

「火を見るよりも明らか」もしくは「火を見るより明らか」という言い回しは、疑いをはさむ余地なく、きわめて明白なことを意味します。

この言い回しは、中国最古の政治史・政教を記した「書経」に出てくる文章を由来とした故事成語です。燃え盛る火は、誰が見ても火であることは明らかだ、という分かりやすい例えですね。

文例:冷夏ののちの秋に大型台風が立て続けに襲来すれば、農家が窮地に陥るのは火を見るより明らかだ】

「歴然」

「歴然」(れきぜん)とは、はっきりと間違えようもないさままぎれもなく明白なさまを表す言葉です。

文例:先進国の子供たちの栄養状態が、発展途上国の子供たちよりも良いレベルにあることは、歴然とした事実だ】

「事理明白」

「事理明白」(じりめいはく)の「事理」は、「物事の道理」という意味をもち、「明白」は、「はっきりと明らか」であることを指します。

したがって、「事理明白」は、「物事の筋道・道理がきわめて明白ではっきりとしていること」を意味する四字熟語です。

【文例:山田君があの日、火事の現場に何度も足を運んでいたことは、隠しカメラの映像が証明している事理明白な事実なんだよ】

「分かり切った」

「分かり切った」という言い回しは、それこそ「分かり切っている」ほど頻繁に用いられる、「当たり前の」「明らかに分かっている」という意味を表す言い回しです。

単純に「当然の」という意味で用いるだけでなく、「分かり切った~」には、「分かって当然なのに」という、少々非難めいたニュアンスが含まれる場合もあります。

【文例①:佐々木課長の部長昇格は、分かり切った人事で課内に驚きはなかった】
【文例②:この場におよんで、そういう分かり切った意見を言うなよ】

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