「枯れ専」の意味とは?
「枯れ専」とは「枯れた男性をもっぱらに好む女性」を表す言葉です。この場合の「枯れた男性」は、50代以上のいわゆる「おじさん」を指していると考えられます。
そして「女性」は、主に20代~30代という比較的若い世代の方が多いようです。つまり、女性が自分より一回りも二回りも年齢の離れた男性に魅力を感じているケースも珍しくありません。もしかすると、対象は自分の父親と同じ年代の男性だったということもあるでしょう。
ただし、相手が「おじさん」であれば誰でもいいというわけでもないようです。そこには「枯れて」いることが絶対条件として備わっている必要があります。
同じ「おじさん」でも「チョイ悪おやじ」のような「ギラギラ感」が残っていてはいけません。あくまでも、そういった女性への欲望や男の色気といったものからはかけ離れた存在でなければならないのです。
そもそも「枯れた」とは?
では、「枯れた」とはいったいどのような状態を表しているのでしょうか。分かりやすくするために人生を植物の葉にたとえて説明していきます。
春は若葉が次々と芽吹き、その瑞々しさがまぶしい季節です。人間では10代から20代くらいに相当するといえるでしょうか。
そして、夏を迎えると新緑は万緑へとその姿を変えていきます。光合成も活発に行われるこの時期は、たとえるなら30代ぐらいの男性です。
さらに季節が進み秋になると、葉は赤や黄色に染まります。まさに人生の円熟期を迎えつつあるこの時期は、人間ならば40代ぐらいでしょうか。
その後、冬になると葉はすっかりと色が抜けてしまい「枯れて」しまいます。年齢にすると50代以上の男性です。女性への欲望はすっかりなりを潜め、自分の趣味の世界へと没頭していきます。
「枯れ専」を用いた例文
ここで、「枯れ専」を用いた例文を確認しておきましょう。正しい意味を理解していれば、普段の会話で「枯れ専」が出てきても、戸惑うことがなくなります。
- 「A子って、可愛いのに彼氏いないのかなぁ」「ああ、あの子枯れ専だからね」
- 「え、B子おじさんが趣味なの?」「違うよ、枯れ専って言って!」
1の例文では「枯れ専」であるがゆえになかなか恋愛対象に巡り逢えていないA子さんの様子がうかがえます。一方、2の例文では単なる年上好きではなく「枯れた」男性が趣味であることをB子さんは強調したいようです。
他にもある「○○専」
「○○専」という言葉は、比較的昔から使われてきた言葉です。そして、「専」が「もっぱらに好む」「専門」を表している点は今も昔も変わりません。
たとえば、「デブ専」は「太った男性(女性)をもっぱらに好む」という意味ですし、「ブス専」は「容姿の優れない男性(女性)をもっぱらに好む」という意味です。
最近では、「しょぼくれ専」などという言葉も散見されるようになりました。こうしてみると、「○○専」にはなかなか興味深いものがあるといえそうです。
どうして「枯れ専」になってしまうの?
では、どうして20代~30代の女性が「枯れ専」になってしまうのでしょうか。周りには若くてイケメンな男性だって、きっとたくさんいるはずなのに。
背景のひとつには、「そういう男性との恋愛に疲れてしまった」ことがあるようです。かつては、高学歴・高収入・高身長のいわゆる「3高」がもてはやされた時期もありました。そこに「イケメン」要素が加われば、もう非の打ちどころはありません。
しかし、そういった魅力的な男性は競争率が高いのもまた事実です。さらに、男性側が女性に求める「ハードル」もけっして低くはないでしょう。
そんな男性のハートを射止めるために女性はいつしか背伸びをし、自分の感情を偽り、本当の自分を見失ってしいったのです。
これでは、恋愛に疲れてしまうのも無理はありません。そして、そんなときに現れたのが「枯れた」おじさんだったのです。
「枯れた」おじさんの前では、自分を必要以上に着飾る必要はありません。逆に、おじさんはそんな自然体の自分をきちんと認めてくれます。
いつしか、そんなおじさんの姿に魅力を感じ、はまっていったとしても不思議ではないでしょう。恋愛に疲れた自分を癒してくれる存在なのですから。
「枯れ専」女子が好む有名人とは?
「枯れ専」女子が好む男性とは、いったいどういう人のことをいうのでしょうか。典型的とされる有名人に何人か登場してもらいましょう。
- 松重豊さん(俳優)
- 寺尾聰さん(俳優)
- 光石研さん(俳優)
何となくイメージをもっていただけたのではないでしょうか。いずれにしても、「渋くて」「優しくて」「癒してくれそう」な印象を受ける方たちばかりだといえそうです。
「枯れ専」女子の特徴とは?
最後に、「枯れ専」女子に見られがちな特徴をいくつか挙げておきます。さて、みなさんはいくつ当てはまるでしょうか。
- 恋愛に「おくて」
- ファザコン気味
- プライドが高め
- 尽くすより尽くされたい
- 人生経験が浅い
こうして見てみると、何かがきっかけで「枯れ専」に転向したというよりも、元々その下地がある人が「なるべくしてなった」とも言えそうです。