「地に足がつかない」とは?意味や使い方をご紹介

「地に足がつかない」なんて上手い表現ですよね。浮ついた心地や不安定な生き方を表すのによく使われる言葉です。「足が地についていない」ともいいます。今回は「地に足がつかない」の意味や使い方、類似の表現や英訳などをまとめてご紹介します。

目次

  1. 「地に足がつかない」とは?
  2. 「地に足がつかない」の使い方
  3. 「地に足がつかない」の類似表現
  4. 「地に足がつかない」の英語表現

「地に足がつかない」とは?

「地に足がつかない」とは理性や落ち着きを失っている状態

「地に足がつかない」とは理性や落ち着きを失っている状態、現実的ではないことを表す言葉です。二本の足で地面に立つと安定しますよね。けれど片足だけで立とうとするとバランスが悪く、とても不安定です。見ていても転びそうで危なっかしい。失敗しそうで不安定、あちらこちらにフラフラしていて堅実ではないことを「地に足がついていない」と表現します。反対言葉は「地に足がつく」です。

「地」は地上のことで、神様が暮らす「天」と区別された人間が生きていくところです。地上で生きていくのが現実的な生き方なら、「地に足がつかない」生き方は天国を探すような生き方ですね。夢はありますが、実際的な人間らしい生き方ではないかもしれません。

「夢見がちで不安定な生き方」に対する批判にも使用される

ドラマや小説で「地に足のついた生き方をしていない」とか「地に足をつけろ」といったセリフがありますよね。この場合は腰が据わらない、夢見がちで不安定な生き方に対する批判として使われています。

また、両足が地に足がついていないなら宙に浮いているということになりますよね。まさに「浮き足立っている」わけです。なので、この言葉は、お祭り騒ぎの熱に浮かされていたり、何かに魅了されてうっとりしていたり、不安や恐怖でおどおどそわそわしているという意味でも使われます。

「地に足がつかない」の使い方

使い方

「地に足がつかない」は批判やお説教でよく使われます。わかりやすい言葉で置き換えると、「もうちょっと冷静になって現実見てよ」とか「ちょっと頭冷やそうか」となります。生き方なら「堅実な生き方をして欲しい」、「安定した生活をしなさい」という意図で使われます。号令や注意なのであれば、「気を引き締めていこう」や「落ち着いて取り組もう」といった意味です。

客観的な描写では、非現実的、危なげな、バランスが悪く不安定という意味で使われます。人物なら、夢追い人や夢想家、理想主義者を表します。

「地に足つかない」や「足が地につかない」、「足を地につけていない」など細かな表現の揺れは多くありますが、意味はどれも同じです。

例文

  • 「あんたも地に足がつかない生き方してないでいい加減ちゃんと就職しなさい。」
  • 「発想は悪くないが今の状況にあっているとは思えない。私たちにはもっと現実的な、地に足のついた計画が必要だ。」
  • 「時期的にどうしても気の抜けるシーズンです。地に足をつけて、気を引き締めていきましょう。」
  • 彼は最近足が地につかず、浮ついている。何があったのだろう?
  • 地に足がついていない、夢追い人の彼がまさか社長になっていたとは。

「地に足がつかない」の類似表現

浮足立つ

「浮足立つ」は「地に足がつかない」の類語の一つです。「浮足」はかかとが地面から浮いている、いわゆる爪先立ちのことです。かかとが浮いていると力が入らないという話もありますね。「浮足立つ」はそわそわしていて落ち着きがない、不安や恐怖で逃げ腰なことです。

気もそぞろ

「気もそぞろ」とは何かに心奪われてしまって落ち着きがない様子です。「そぞろ」は心が騒いで落ち着かない、浮ついた気持ちという意味です。漢字で「漫ろ」と書きます。気にかけていることがあるので、他のことに集中できない、心ここにあらずな心模様を描く言葉です。

「地に足がつかない」の英語表現

「地に足がついた」が英語で「practical(実用的)」や「realistic(現実的)」、「down-to-earth(実際的)」ですので、これらの否定形が「地に足がつかない」という意味になります。

その他、「tread on air(空を歩くような心地)」、「unrealistic(非現実的)」なども使われることがあるようです。

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