「胸が熱くなる」とは?意味や使い方をご紹介

「胸が熱くなる」はよく使われる慣用句です。「目頭が熱くなる」と似ていますが、この2つの慣用句の違いはなんでしょう。今回は、「目頭が熱くなる」や「胸焦がれる」との違いを解説しながら、「胸が熱くなる」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「胸が熱くなる」の意味
  2. 「胸が熱くなる」の使い方
  3. 「胸が熱くなる」と「目頭が熱くなる」
  4. 「胸が熱くなる」と「胸焦がれる」
  5. 「胸が熱くなる」から派生したスラング「胸熱」
  6. 「胸が熱くなる」のまとめ

「胸が熱くなる」の意味

「胸が熱くなる」とは、「感動がこみあげてきて、胸がじいんとしてくる」という意味です。「じいんとする」は、体の奥から感動や感激が静かに湧き上がってくるさまを表しています。

「胸が熱くなる」の使い方

「胸が熱くなる」は感動によって胸が一杯となったり、熱い想いがこみあげてくるなど、気持ちがたかぶっている時に多く使われます。

  • 退職する恩師の最後の挨拶を聞き、胸が熱くなった。
  • 右足の負傷にも負けない彼の全身全霊の演技を見て胸が熱くなった。
  • 甲子園球児の奮闘ぶりに胸が熱くなる。

「胸が熱くなる」と「目頭が熱くなる」

「目頭が熱くなる」この言葉は、「深い感動のために、涙が浮かんでくる」という意味です。「胸」「目頭」、両方ともに「熱くなる」というフレーズでむすんでいますが、その意味合いは異なります。

「胸が熱くなる」は、感動がこみ上げてくる様子を表す慣用句であり、感動を覚えた瞬間がフォーカスされています。一方「目頭が熱くなる」は、感動により涙がこみ上げてくる様子を表しており、こちらは感動したあとの反応に重きがおかれる印象です。

また涙は悲しいときにも浮かぶものですが、そのような場合は「目頭を押さえる」という表現が活用できます。「目頭が熱くなる」と違い、「目頭を押さえる」は感激、悲しみどちらの涙に対しても使用可能です。

「胸が熱くなる」と「胸焦がれる」

「胸焦がれる」は、「苦しみ悶(もだ)えて熱くなるように感じる」という意味です。「胸が熱くなる」とはだいぶ様子が違って、強い感情のたかぶりが感じられますね。それは、「焦がれる」という言葉のもつ意味が作用しています。

「焦がれる」は、「激しく恋慕う、苦しくなるほどにその気持ちを強くもつ」という意味です。「焦がれる」というフレーズを用いた言葉には、「待ち焦がれる」「思い焦がれる」「恋焦がれる」などがあります。

「胸が熱くなる」から派生したスラング「胸熱」

みなさんは「胸熱」という言葉をご存じでしょうか。ネットスラングの一つで、「胸が熱くなるな」を略した言葉です。「ムネアツ」や「胸アツ」、「胸圧」として使われる場合もあります。

  • 彼女から誕生日に素敵なプレゼントをもらったよ。もう、胸熱。
  • なんて素晴らしい演技だ。すごい、胸熱。
このように、興奮や感動を表現する時に気軽な感じで使われています。この言葉は、ネット流行語大賞2010において、第10位に選ばれています。​​​​

「胸熱」とは?意味や使い方をご紹介

「胸が熱くなる」のまとめ

慣用句というのは面白いもので、「胸」や「目」というシンプルな単語でも、言葉の組み合わせによってまったく異なる意味を持ちます。

「胸が熱くなる」このひとつのフレーズは湧き上がる感情表現を巧妙に演出しています。「胸が熱くなる」ような出来事に出会い、「目頭が熱くなる」体験を数多くしたいものですね。

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