「摘要」とは?意味や使い方をご紹介

「摘要」という言葉をご存知ですか?日常会話では、あまり使わない言葉のようですが、通帳や家計簿などで目にしたことがあるのではないでしょうか。同じ読み方の「適用」とは、どのような違いがあるのでしょうか?ここでは、「摘要」の正しい意味や使い方をご紹介いたします。

目次

  1. 「摘要」とは
  2. 「摘要」と「適用」
  3. 「摘要」の使い方
  4. 「摘要」の類語
  5. 「摘要」のまとめ

「摘要」とは

「摘要」は、「てきよう」と読み、「(ある事柄・文章などの)要点を抜き書きすること。また、その抜き書き。」を意味します。身近なところでは、家計簿や会計簿、あるいは通帳などで、「摘要(欄)」を目にすることがあるかと思います。

「摘要」の「摘」は、音読みで「テキ」、訓読みで「つ(む)」と読み、「指先を一つにまとめ、ぐいと引き締めてちぎること」を表し、転じて「とる、つまみとる、一部分を選びとる」などの意味があります。

「摘要」の「要」は、音読みで「ヨウ」、訓読みで「い(る)」と読み、「両手で腰を締め付けて細くするさま」を表し、転じて「(かんじん)かなめ」「物事をしめくくる」などの意味があります。

「摘要」と「適用」

「摘要」と「適用」は同音異義語です。読み方は同じですが、意味が違います。「適用」の「適」は、音読みで「テキ」と読み、「ぴたりと合う」「ぴったりと当てはまったさま」などの意味を表し、「適用」は、「(法律や規則などを)ある行為や物事などに当てはめて用いること」という意味です。

【「適用」の例文】

  • 子供の命を守る新しい法律の適用が急務だ。
  • 平昌オリンピックでは、フィギュアスケート競技で新しい採点方式が適用された
  • 介護施設の食費は、介護保険の適用外になっている。

「摘要」と「適用」は、間違えやすい言葉ですので注意が必要です。

「摘要」の使い方


「摘要」は、「摘要」という名詞形や「摘要する」という動詞形で使われます。また、伝票や請求書などの文書や、通帳や会計簿などの帳簿で「摘要(欄)」として使われる言葉です。「摘要(欄)」は、伝票や請求書などの内容を、かいつまんで記載する欄です。例えば、「交通費」の名目の「摘要(欄)」に、「タクシー代」などと記入します。

【「摘要」の例文】

  • 秘書は、国会答弁を摘要してA議員に渡した。
  • 部長は、プロジェクト会議の摘要をファイリングした。
  • 我が社の経理は、帳簿の摘要欄に取引の詳細を記載するよう義務付けられている。

「摘要」の類語

「摘要」の類語には、「要旨(ようし)」「要約(ようやく)」などがあります。「要旨」の「旨」は、「指し示した内容、物事」の意味があり、「要旨」は、「長い文章・談話などの大事な部分。または、それを短くまとめたもの。」という意味です。

「要約」の「約」は、「「つづめる、つづまる、簡略にする」の意味があり、「要約」は、「内容の要点をまとめて短くすること。また、まとめて短くしたもの」という意味です。

「要旨」と「要約」は、意味が似ていますが、微妙にニュアンスが違いますので、例文で比較してみましょう。

【例文】

  • 総理の所信表明演説の要旨は、今日の朝刊に掲載された。(演説の大事な部分を短くまとめたもの⇒総理の言いたいことの主要な部分をまとめたもの
  • トルストイの「戦争と平和」を要約するのは、かなりの時間を要する。(内容の要点を短くまとめるあらすじが分かるようにまとめる

「摘要」のまとめ

「摘要」は、ビジネスや経理に携わる人には馴染みのある言葉のようですね。日常生活の中でも、家計簿の「摘要(欄)」を有効に活用し、家計のプロをめざしてみてはいかがでしょうか。


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