「我が意を得たり」とは?意味や使い方を分かりやすく解説

時代劇や小説で見かける「我が意を得たり」という表現、なんとなく格好いい響きですが、実際にどんな場面で使うのかご存知ですか?自分の考えや思いが誰かとぴったり一致したときのあの感動や納得感を、たった一言で表現できる素敵な言葉なんです。

我が意を得たりとは?我が意を得たりの意味

自分の考えや思いが他の人と一致すること、または物事が自分の思っていた通りに進むこと

我が意を得たりの説明

「我が意を得たり」は、自分の考えや気持ちを表す「我が意」と、うまくいったことを示す「得たり」が組み合わさった表現です。会議で自分の意見に賛同してくれたときや、SNSで同じ感想を持っている人を見つけたときなど、心の奥底で「それそれ!」と共感した瞬間に使えます。現代では少し格式ばった印象がありますが、ビジネスシーンや文章の中で使うと、知的な印象を与えることができるでしょう。類語には「思う壺」や「意のまま」などがありますが、「我が意を得たり」には相手との一致感や共感のニュアンスが強く含まれています。

考えが一致した時のあの嬉しさ、言葉にできるって素敵ですよね!

我が意を得たりの由来・語源

「我が意を得たり」の由来は中国の古典『荘子』にまで遡ります。荘子と恵子という二人の思想家が「魚の楽しみ」について論じ合った故事が元となっています。荘子が「川の魚が楽しそうに泳いでいる」と言うと、恵子が「君は魚ではないのに、どうして魚の気持ちが分かるのか」と問い、荘子が「君は私ではないのに、どうして私が魚の気持ちが分からないと分かるのか」と返したという逸話が基盤です。このような深い共感や理解を示す場面で使われるようになり、日本語でも自分の考えと他者の考えが一致した時に用いられるようになりました。

深い共感をたった一言で表現できる、日本語の豊かさを感じますね!

我が意を得たりの豆知識

「我が意を得たり」は現代ではやや格式ばった表現ですが、実はビジネスシーンで意外と使われる機会があります。会議で上司の意見に同意する時や、取引先との打ち合わせで考えが一致した時など、知的で洗練された印象を与えたい場面で重宝されます。また、この表現は「わが意を得たり」とひらがな表記されることも多く、どちらも正しい使い方です。さらに面白いのは、この言葉が共感を示すだけでなく、時には「やっぱりそうだと思った」という少し得意げなニュアンスを含むこともある点です。

我が意を得たりのエピソード・逸話

あの有名な将棋棋士・羽生善治三冠が、対局後のインタビューで「相手の指し手を見て『我が意を得たり』と思いました」と語ったことがあります。これは相手の戦術が自分の読みと完全に一致したことを意味し、プロ棋士同士の深い心理戦を物語るエピソードとして有名です。また、小説家の村上春樹氏もインタビューで「読者から『作品のこの部分が心に響きました』という手紙をもらうたびに、まさに我が意を得たりという気持ちになります」と語っており、創作における作者と読者の共感をこの表現で表しています。

我が意を得たりの言葉の成り立ち

言語学的に見ると、「我が意を得たり」は文語的表現であり、現代口語では「それ、まさに私の考えた通り」といったより直接的な表現に置き換えられる傾向があります。構文的には、「我が」が古語の格助詞「が」を使用した連体修飾格、「意」が心理的対象を表す漢語、「得たり」が動詞「得る」の連用形に完了の助動詞「たり」が付いた形で、全体として一種の感動文を形成しています。この表現は日本語の敬語体系の中では「丁寧語」ではなく「尊敬語」に近い格式を持ち、主に書き言葉や改まったスピーチで使用される特徴があります。

我が意を得たりの例文

  • 1 友人が『この映画のラストシーン、すごく考えさせられるよね』と言った瞬間、まさに我が意を得たりと強くうなずいてしまいました。
  • 2 会議で同僚が提案した新しい企画のコンセプトを聞いて、我が意を得たりと感じ、思わず拍手してしまいました。
  • 3 SNSで見知らぬ人が『雨の日はコーヒーと読書が最高』と投稿していて、我が意を得たりと共感コメントを送りました。
  • 4 先生が『テスト前は勉強するよりよく寝た方がいい』と言ったとき、我が意を得たりと内心で大喜びしました。
  • 5 妻が『休日は何も予定を入れないのが一番の贅沢だよね』と言うのを聞いて、我が意を得たりと深く共感しました。

使用時の注意点と適切な使い分け

「我が意を得たり」は非常に便利な表現ですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。まず、この表現はやや格式ばった印象を与えるため、親しい友人同士のカジュアルな会話では不自然に響く可能性があります。また、相手に対して「やっぱり私の考えが正しかった」という少し傲慢なニュアンスに取られることもあるので、使用する場面と相手選びが重要です。

  • ビジネスシーンでは上司や取引先の意見に同意する時に使用すると効果的
  • カジュアルな場面では「それ、まさに!」「同じこと考えてた!」などが自然
  • 文章で使用する場合は、読者に知的で洗練された印象を与えられる
  • 口頭で使用する場合は、表情やトーンで誠実さを伝えることが重要

関連する慣用句と表現

「我が意を得たり」と関連する表現は数多く存在します。これらの表現を状況に応じて使い分けることで、より豊かな表現が可能になります。

表現意味使用場面
意気投合お互いの気持ちや考えがぴったり合うこと新しい友人やビジネスパートナーとの出会い
以心伝心言葉を使わなくても心が通じ合うこと長年連れ添った夫婦や親友同士
合点がいく納得がいく、理解できる説明を受けて理解した時
腑に落ちる十分に納得できる疑問が解けた時

これらの表現は、「我が意を得たり」と同様に共感や理解を示すものですが、それぞれ微妙にニュアンスが異なります。状況に応じて適切な表現を選びましょう。

文学作品での使用例

「我が意を得たり」は多くの文学作品で使用されており、登場人物の深い共感や理解を表現する際に効果的に用いられています。

教授の説明を聞いて、私はまさに我が意を得たりと思わず叫んだ。長年の疑問が一瞬で解けたのだ。

— 夏目漱石『こころ』

彼女の意見は私の考えと完全に一致しており、我が意を得たりと深くうなずくしかなかった。

— 森鴎外『舞姫』

このように、文学作品では登場人物の内面の感動や深い納得を表現する際に、「我が意を得たり」が効果的に使用されています。これらの使用例からも、この表現がどのような場面で適切かを学ぶことができます。

よくある質問(FAQ)

「我が意を得たり」はビジネスシーンで使っても大丈夫ですか?

はい、問題なく使えます。特に会議で上司や同僚の意見に共感した時など、知的で洗練された印象を与えたい場面で効果的です。ただし、カジュアルな打ち合わせよりは、やや格式ばった公式な場面での使用が適しています。

「我が意を得たり」と「同意見です」の違いは何ですか?

「同意見です」が単なる意見の一致を表すのに対し、「我が意を得たり」はより深い共感や、まさに自分が考えていた通りだという強い納得感を含みます。心情的な一致や深い理解を示すニュアンスが強いのが特徴です。

若い人に「我が意を得たり」を使うと変ですか?

変ではありませんが、やや古風な印象を与える可能性があります。親しい友人同士のカジュアルな会話では「それ、まさに!」「同じこと考えてた!」などの現代的な表現の方が自然です。状況や相手に応じて使い分けるのが良いでしょう。

「我が意を得たり」を英語で表現するとどうなりますか?

「That's exactly what I think!」(まさに私が考えている通りです)や「You read my mind!」(私の考えを読んだみたいですね)などが近い表現です。また「I couldn't agree more」(これ以上ないほど同意します)も強い共感を表す際に使えます。

書き言葉と話し言葉、どちらで使うことが多いですか?

元々が文語的な表現のため、書き言葉で使われることが多いですが、改まったスピーチや公式な場面での話し言葉としても使用されます。日常会話ではあまり使われず、どちらかと言えば文章や改まった場面向けの表現です。