「着想を得る」の意味
「着想を得る」(ちゃくそうをえる)とは、「思いつきを手中にする」「工夫の手段など良いアイディアが心に浮かぶ」という意味の言い回しです。
「着想」が「思いつき」の意味であり、それを「得る」(手に入れる、獲得する、身に受ける)という形で覚えましょう。
「着想を得る」の使い方
「着想を得る」という言葉は、「どのようなアイディアを得たのか」はもちろんとして、「何からそのアイディアを得たのか」という文脈で使われることが多くあります。
「着想する」が単に「思いつく」という意味で使われることが多いのに対し、「着想を得る」はやや客観的に「どのように」または「何から(どうやって)」思いついたか、というニュアンスを帯びるのが特徴です。
例文
- この小説は、作者が旅行中に出会ったひとりの男性の体験談に着想を得て書かれたらしい。
- A博士は、論文の盗作疑惑について、「彼の論文から着想を得たのは確かだが、実験は独自のもので、アイディアを盗んだわけではない」と弁明した。
- 斬新な表現法で監督賞を受賞した新人監督には、「この画面構成はいったいどこから着想を得たのですか?」という質問が相次いだ。
「着想を得る」を英語で言うと
「着想を得る」を英語で言いたい場合には、そのまま「get an idea」が良いでしょう。
「idea」の代わりに「concept」(コンセプト、概念)でも良いのですが、「concept」は「抽象的な考え」というニュアンスですので、「具体的に形にできるほどの思いつき」の場合は「idea」が適します。
もしくは、「何かにアイディアを喚起された」ことを強調したい場合には「inspired by~」(~に刺激を受けた)とするのもOKです。
例文
- How did you get an idea of this work?(どこからこの作品の着想を得たのですか?)
- I was inspired by Japanese culture "Ojigi". (私は日本文化の「お辞儀」から着想を得ました)