「考えあぐねる」とは?意味や使い方をご紹介

「考えあぐねる」とは、考えてみても答えを見つけることができないこと、考えをまとめられないことを指す言葉です。「あぐねる」は漢字で「倦ねる」と書き、物事が思うように進まない様子を表します。今回は「考えあぐねる」の意味と使い方を類語を含めてご紹介します。

目次

  1. 「考えあぐねる」とは?
  2. 「考えあぐねる」の使い方
  3. 「思いあぐねる」について
  4. 「考えあぐねる」の類語

「考えあぐねる」とは?

「考えあぐねる」とは、ある物事についてさまざまに考えても、答えや結論を出すことができない考えをまとめることができずに困っている、という意味をもつ言葉です。

この言い回しの意味のポイントは、さんざん考えた結果答えが得られないというところにあります。「考えていない」、「考えることをを拒否している」という状態とは一線を画することに注意が必要です。
 

「あぐねる」の意味

「考えあぐねる」という言葉の意味を深く知るためには、なんといっても「あぐねる」を正しく認識することが大切です。この言葉をの使い方をマスターすれば、「~あぐねる」がついているほかの言い回しの意味もすんなりと理解することができるでしょう。

「あぐねる」は漢字で「倦ねる」と書きます。動詞の連用形の下に付けて用いられ、その動詞が示す事象が、思い通りに進まない努力しても結果が出せない、それを実行に移す手段に困っている、もてあまし困っている、などの意味を付加する働きをします。

したがって、「考えあぐねる」の場合は、考えても答えを得られず困っている、という意味になるのです。

「考えあぐねる」の使い方

前述のように、「考えあぐねる」を使うポイントは、すでに考えたうえで答えが見つからない、という点にあります。

さらに詳しくいえば、ちょっと考えてみた、ということではなく、さんざん考え、考えをめぐらせてみた、それでも結論を出すことができない…そのような「もうこれ以上は考えても無理そうだ」というニュアンスをもつ言い回しです。

そのため、たとえば他者からなにか相談されたり、答えを求められたりした際に、単に「わかりません」と返答するのではなく、「考えあぐねて」を使うことによって、「かなり努力したのだけれどわからない」という誠意を示すことができます。

また「考えあぐねています」と返すことで、「まだわからず、困っています」と継続的ニュアンスを匂わせることも可能です。「わかりません、はい終わり」ではなく、ソフトな印象を与える便利な言い回しとして用いられます。

「考えあぐねる」の文例

(A男)

ご相談された案件については考えあぐねておりまして、あともう少しお時間を頂けますか?

(B子)

海外旅行は高額だから、限られた予算のなかでどの国を選ぶべきか考えあぐねているの。

(B男)

新入社員の森田君に、山田部長の送別会の幹事を任せてみたんだけれど、店の選定からして考えあぐねている様子だ。ちょっと助けてやるか。

(D子)

年老いた姑との同居を考えあぐねているうちに、姑は心臓発作をおこして病院で亡くなったの。もっと早く結論を出すべきだったと後悔したわ。

「思いあぐねる」について

「考えあぐねる」と似たようでいて、かなり異なるニュアンスをもつ表現として、「思いあぐねる」があります。さまざまな想いで整理がつかない、思いがあれこれと浮かんでしまい、もてあます、という意味の言葉です。

「考えあぐねる」という、積極的な行動の結果ではなく、「思いあぐねる」はもやもやとした感情の発露を表す言葉であるため、他者からの相談などへの返答としては不適切であることに注意しましょう。

「考えあぐねる」の類語

思案に暮れる:考え、思い悩みつつ答えや結論を出すことができずにいる状態のことです。

【文例】親友の高校生の娘さんが家出して、なんと我が家を訪ねてきたの。いま預かっているのだけれど、彼女と親友の間にはさまって、どうしたものか思案に暮れているのよ。


煮え切らない:いつまでも迷って考えをまとめることができない様子、はっきりとした態度を示せない様子を意味する言葉です。

【文例】僕と結婚する気があるのかどうか、彼女にはっきりと尋ねたんだけど、いつまでたっても煮え切らずに答えがこないんだ。気持ちが冷めてしまって別れたよ。

 

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