「なので」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

理由を述べる際に使われる「なので」は、よく聞く表現ではないでしょうか?丁寧な言葉としてとらえている方も多いようですが、実は「なので」はカジュアルな表現です。ビジネスシーンなどには適した類語があります。今回は「なので」の意味や使い方を類語を含めてご紹介します。

目次

  1. 「なので」とは?
  2. 「なので」:文型
  3. 「なので」:使われ方
  4. 「なので」:類語

「なので」とは?

「なので」とは「であるので」「ので」といった意味合いで、原因や理由を述べる時に使う言葉です。理由や原因を示す先述の文章と、後にくる結果となる文章とつなぐ役割をします。
 

<例>
私は赤色が好きなので(理由)、赤色のマフラーを買いました。(結果)
今日は雨なので(原因)、頭痛がします。(結果)

このように使われ方としては接続詞に近いのですが、正式な文型では「なので」は「接続詞」ではありません。

また、ビジネスシーンや書き言葉で使うのは不適切とされています。知らないうちに失礼な使い方にならないように、「なので」の使い方をしっかりと解説します。

「なので」:文型

接続詞的に用いられる「なので」

「なので」は「順接」を表します。順接とは、とある条件に対して予期されるとおりの結果の現れることを示す表現形式です。「だから」「したがって」などの順接の接続詞や、「ので」「ば」などの接続助詞を用いて表します。
 

<例>
彼が来た。だから、うまく行った。
急いだので、間に合った。

本来、「なので」は断定の助動詞「だ」の連体形「な」+接続助詞「ので」の二つの語によって構成される連語です。

従来の文法では接続詞ではありませんが、近年は現代用法として、話し言葉で接続詞のような使われ方をしています。

文頭の「なので」

「なので」は接続詞ではないので、本来の文法的には文頭に置くことはできません。
 

<例>
誤:私は低血圧です。なので朝起きるのは苦手です。
正:私は低血圧なので、朝起きるのは苦手です。

現代の話し言葉では許容される傾向にありますが、正式な用法ではないので、話す相手や状況に応じては使うことを控えた方が良いでしょう。

「なので」:使われ方

誤解されがちですが、「なので」は敬語ではありません。カジュアルな口語表現になりますので、面接などのフォーマルな場面、ビジネスの世界、目上の人には使えないことに留意しましょう。

もちろん、友達同士や後輩との話し言葉には使っても問題ありませんが、履歴書や文章などの書き言葉にも向きません。

「なので」の丁寧語

「なので」を敬語表現にするには「ですので」を使います。「よって」「そういう訳なので」という意味合いで、原因や理由を伝えます。

「ですので」は話し言葉ではありますが、目上の人、ビジネスシーンでも使うことのできる表現です。

【使い方】

  • 納期が月末ですので、残業させてください。
  • 私が担当者ですので、いってまいります。

「なので」の書き言葉

履歴書など、自己紹介や経歴などの文章で「なので」と言いたい場合は、「そのため」を使います。

【使い方】

  • 私は高校生の時に野球部の部長でした。そのため、リーダーシップを持ち合わせています。
  • 趣味はランニングです。そのため、体力には自信があります。

「なので」:類語

だから

断定の助動詞「だ」+接続助詞「から」を組み合わせた順接の接続詞です。前に述べた事柄を受けて、それを理由として順当に起こる内容を導く語で、「なので」と同じような意味を持ちます。

「なので」と同様にビジネスシーンでは使いません。ちなみに「だから」の丁寧語は「ですから」です。やや断定的な要素があり、強い責めるような意味合いにも使います。

【使い方】

  • もう大丈夫だから、気にしないでね。
  • 自業自得よ。だから言ったじゃない!

したがって

「したがって」は「そのため」と同じニュアンスで使いますが、やや硬い表現です。文脈によっては冷たい印象を与えることもあり、口語などには向きません。論文・議事録などの改まった文章などに使われることが多いです。

従ってという漢字の意味通り、文に主従関係を持たせ、主の前文に対して、結論が導き出されます。

【使い方】

  • 実験の結果は明白である。したがって、この公式が証明された。
  • 賛成が過半数に達した。したがって、彼を生徒会長に任命した。

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