「天命を待つ」とは?意味や使い方をご紹介

「天命を待つ」という言葉。あまり聞くことがないとしても、一度や二度は耳にしたことがあると思います。しかし日常生活ではあまり聞かないがために、その意味を正確に理解している人は少ないのではないでしょうか。今回は「天命を待つ」の言葉の意味と使い方を紹介していきます。

目次

  1. 「天命を待つ」とは?
  2. 天命とは?
  3. 「天命を待つ」の由来
  4. 「人事を尽くして天命を待つ」の正しい使い方
  5. 「天命を待つ」の類表現

「天命を待つ」とは?

まずは意味を紹介していきましょう。「天命を待つ」は主に「人事を尽くして天命を待つ」という文章の中で用い、「自らの努力でできる限りのこと尽くしたのであれば、あとは運命を待つしかない」という意味を表します。つまり、天命を待つとは天の運命を待つという意味なのです。

ちなみに人事という言葉については、日常用語としては「会社の人事異動」などというように、「社会組織の中で個人の地位などの決定に関する事柄」として用いられることが多いです。しかし「人事を尽くす」という言葉の中で使われる場合には、「人間の力でできる事柄」という意味を表します。

天命とは?

天命とは、前記の通り「天の運命」を意味します。天の運命はもちろん自分の力でどうすることもできないので、「待つ」しかないのです。また、天命を「天の定めた命令」と解釈することも可能で、こちらの方が幾分「天命を待つ」という言葉の意味に近いです。

一方、「天命を全うする」「天命が尽きる」という言葉も耳にしたことがあると思います。この意味での「天命」は「天の定めた寿命」を表します。また、「天の与える罰」と捉えることもでき、「天命」という言葉には、様々な意味が込められているのです。

「天命を待つ」の由来

「天命を待つ」という言葉は「人事を尽くして天命を待つ」ということわざの中に見ることができるということは先に記した通りですが、このことわざの由来、出典はどこなのでしょうか。実は、古くは南宋の時代の中国まで遡ります

南宋の政治家であった胡寅(こいん)が記した「読史管見」にこう記述があります。「人事を尽くして天命に聴(まか)す」と。この記述が、現在の「人事を尽くして天命を待つ」という言葉の基であるのです。ちなみに「読史管見」は「とくしかんけん」と読み、「史書を読んでの愚見」という意味です。

「人事を尽くして天命を待つ」の正しい使い方

よく言われる誤用例として、「人事を尽くして運命を待つ」というものがあります。「天命」を「運命」と言い間違えているのです。「運命」も「天命」もあまり違いがないように思えますが、ことわざ自体が胡寅の書物を出典としていますから、それに基づいた正確な言葉を用いましょう

さて、「人事を尽くして天命を待つ」の使用例ですが、例えば、政治家が演説などの選挙活動をし終え、後は選挙の開票を待つしかない。そんな時にこの言葉を用います。演説などの選挙活動に関して「人事を尽くし」、選挙の開票という「天命を待つ」しかない、ということです

「天命を待つ」の類表現

「天命を待つ」という言葉の類表現としては、「成り行きに任せる」や「自然に任せる」、「流れに身を任せる」という言葉が挙げられます。また、「人事を尽くして天命を待つ」ということわざの類表現としては「天は自ら助くる者を助く」という言葉があります。

「天は自ら助くる者を助く」とは、西洋のことわざ"Heaven helps those who help themselves"を訳した明治時代の教育家、中村正直が用いた言葉が最初と言われています。この言葉の意味は「天は独立独行して努力する者を助けて幸福をもたらす」というものですので、「人事を尽くして天命を待つ」に似た意味をもちます。

「天命」の類義語

「天命」の類義語には、「運命」や「使命」、「宿命」、「天運」などの言葉があります。これら全てが「人間にはどうすることのできない出来事、未来」を表しますので、「天命」という言葉に限りなく近い意味をもっているのです。


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