「粉骨砕身」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「粉骨砕身」とは、骨身を惜しまず一生懸命に働くことを意味しています。かしこまった印象の言葉なので、ビジネスシーンや政治家の演説などでよく使われる表現です。ここでは、「粉骨砕身」の意味や使い方を類語を含めて詳しくご紹介しています。

目次

  1. 「粉骨砕身」の意味
  2. 「粉骨砕身」の由来
  3. 「粉骨砕身」の使い方
  4. 「粉骨砕身」の類語
  5. 「粉骨砕身」のまとめ

「粉骨砕身」の意味

「粉骨砕身(ふんこつさいしん)」の意味は、全力を出して最大限の努力をすること、骨身を惜しまず一生懸命に働くことです。「粉骨砕身」を訓読すると「骨を粉にし身を砕く」となります。つまり、自分の体を犠牲にするほど、身体や精神の限界まで努力をするということを表しています。

なお、「粉骨」を「紛骨」、「砕身」を「砕心」と書くと間違いになりますので注意しましょう。

「粉骨砕身」の由来

「粉骨砕身」の由来は、仏教の一つ禅宗(ぜんしゅう)の教えから生まれた仏教用語です。古代中国の禅僧が書いた書物のいくつかに「粉骨砕身」は登場します。
 

“粉骨砕身するも、此の徳に報い難し。”
どんなに努力をしようとも、仏の恩に報いるのは難しいことだ。 
『禅林類纂(ぜんりんるいさん)』
 
“粉骨砕身も未だ酬ゆるに足らず、一句了然として百億を超う。”
力の限りの努力を尽くしても、まだ仏の恩に報いることができていない。仏の教えは、たとえ一句だけでも百億年を超える修行の価値があるものだ。
『永嘉証道歌(えいかしょうどうか)』

どちらの文章も、一生懸命に努力することは大変だが、仏の恩には骨を粉にし身を砕いてでも酬いるべきだと説いています。つまり、「粉骨砕身」は仏の恩に報いるために一生懸命に修行に励む、修行者のあるべき姿を表した言葉だったといえるでしょう。

「粉骨砕身」の使い方

「粉骨砕身」は、「粉骨砕身する」「粉骨砕身の覚悟」などの使い方をします。

「粉骨砕身」の例文

  • 「粉骨砕身」、会社のために尽力致します。
  • 地元の皆さんのお役に立つために、「粉骨砕身の覚悟」で県知事選挙に立候補しました。
  • 警察官になったその日から、「粉骨砕身」して地域住民の安全のために尽くす決意を固めた。

「粉骨砕身」の引用

“老齢と雖もさらに奮起一番して粉骨砕身いよいよ御忠勤をはげみ、余栄を御子孫に残すべきところでございましたのに、まことに生憎のもので、この御寵愛最も繁かりしその翌年、あの大騒動にて御一族全滅に相成りました。”
『右大臣実朝』:太宰治
 
粉骨砕身して治療に当り、病人の苦痛をやわらげ、一日もすみやかな治癒にのみ腐心して、伊豆の辺地の何百人かの人々の手足となってあげることが大切なのだ。”
『肝臓先生』:坂口安吾
 
“私はただそれを望み、そのために粉骨砕身尽す覚悟で、日夜をわかたず東奔西走しているのである。”
『渡良瀬川』:大鹿卓

※青空文庫出典

「粉骨砕身」という言葉は、努力や意気込みの程度を表す言葉なので、玉砕することを前提とした捨て身の覚悟とは違います。その点、ご注意ください。

「粉骨砕身」の類語

・彫心鏤骨(ちょうしんるこく)
非常に辛い努力をすること。苦心を重ねて詩文を作り上げること

・一生懸命
命がけで物事をすること

・刻苦精進(こっくしょうじん)
心身を傷つけるほど、物事に専念して努力すること

・刻苦精励(こっくせいれい)
苦労しながらも、精一杯物事に打ち込んで励むこと

・刻苦勉励(こっくべんれい)
自分の心身を苦しめて、仕事や勉強を頑張ること

・身を粉(こ)にする
非常に苦労して働くこと

・骨折り
骨が折れるほど尽力すること

・狂奔(きょうほん)
ある事のために狂気のように走り回って努力すること

・奮闘(ふんとう)
困難に対して、最大限の力を発揮して事にあたること

「粉骨砕身」のまとめ

「粉骨砕身」とは「骨を粉にし身を砕く」ほど努力をすることで、仏教用語が由来の言葉です。しかし、実際に心身を壊しては元も子もないので、何か大きな事にあたる時には、「粉骨砕身」の覚悟を大切にしつつも、体や心をいたわりながら取り組むのがいいのではないでしょうか。


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