「ゴースティング」とは?意味や使い方をご紹介

「ゴースティング」という言葉をご存知でしょうか。近頃は、オンラインゲームにまつわる問題として聞かれることが増えてきました。不正行為の一種とされますので、自分がする側にならないよう注意しましょう。ここでは、「ゴースティング」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「ゴースティング」とは?
  2. 「ゴースティング」の使い方
  3. 「ゴースティング」の問題点
  4. 「ゴースティング」の対策

「ゴースティング」とは?

「ゴースティング」(英語:ghosting)とは、オンラインゲームにおいて、ゲーム配信者などのライブ配信画面を見てその情報を得ながら、同じゲームに自分も参加してプレイすることを指すゲーム用語です。

また、その行為の性質上、本来得られるべきではない情報を得ながら、自分に有利なようにゲームをプレイする不正行為を意味することもあります。極端に言えば、「相手の手札を盗み見ながらプレイする」のが「ゴースティング」だからです。

「幽霊」を意味する「ゴースト」(ghost)に由来する言葉で、「まるで幽霊のように、相手につきまとう」ことからついた名前であると考えられています。

ゲーム用語以外の「ゴースティング」

「ゴースティング」は、ゲーム用語でも以下のような意味で用いられることがあります。

  • 恋愛関係…電話、メール、SNSなどの連絡手段を断ち、いるのかいないかわからない幽霊のような態度を取る事。
  • テレビ用語…通信不良、接触不良などの原因で、画面に不鮮明なもやのようなものが現れること。

「ゴースティング」の使い方

最初に述べたように、「ゴースティング」は、一般に不正行為、迷惑行為、マナー違反と見做されるため、言葉の扱いには注意しましょう。(※具体的な問題点や対策は後ほど解説します)

近年は、動画投稿文化の発展にともない、一般個人からでも簡単にオンラインゲームの配信や視聴が行えるようなっています。もともと、オンラインゲームは参加の敷居が低いこともあって、「ゴースティング」行為が問題となることが増えているようです。

なお、「ゴースティング」は、隠語的に頭文字をとって「G」「Gの者」と呼ばれることもあります。この場合、「G」=「ゴキブリ」の連想から、配信者にたかる嫌な虫、という侮蔑的なニュアンスを含むこともあります。

例文

  • ある程度有名なストリーマー(配信者)の配信には、どうしても愉快犯的なゴースティングが何人か現れるものらしい。
  • あの敵プレイヤーは、隠れている自分のもとにまっすぐやってきた。ウォールハック(不正ツールなどで壁を透視する不正行為)か、ゴースティングのどちらかだろう。
  • 天才的な読み筋で話題を集めていたVtuberに、「対戦相手のライブ配信で手筋を見ていたのでは?」というゴースティング疑惑がかけられている。

「ゴースティング」の問題点

「ゴースティング」は何が問題なのでしょうか。ここでは、3つの点を挙げて解説します。

①ルール化された公平な駆け引きの否定

チェスなどのように基本的にすべての情報が公開されているゲーム(完全情報ゲーム)を除き、世の大半のゲームはすべての情報が公開されているわけではなく、不完全な情報下での駆け引きを楽しむ要素があります。

ババ抜きなど、単純なゲームでも「手札」は互いに非公開であり、ある程度まで予測がついたとしても、完全には読み切れないようにルールとして設定されているからこそ、そこに「ゲーム」が成立するわけです。

ところが、「ゴースティング」は、相手の背後に回ってその手札を見ながらプレイをする行為に等しいため、もはやそれは悪意の有無にかかわらずルールの破壊であり、ゲームの否定です。ゲームを楽しみたいユーザーからすれば、害悪以外の何物でもないでしょう。

②行為認定の難しさ

現実の世界であれば、自分の背後に回って手札を見ようとする相手を制止することもできるかもしれません。しかし、オンラインゲームで、「配信画面を見ながら、同じゲームに参加する」ことの故意性を認定するのはかなり難しい事情があります。

相手が明らかに自分の手札を知っているようなプレイをしても、「偶然」や「運」の可能性はどうしても残りますから、どれだけ可能性が濃厚でも「ゴースティング疑惑」に留まってしまうことも多いのです。

このように、被害側の視点を持ってさえ、不正をしているか・していないかの認定が曖昧にならざるをえない点も、「ゴースティング」の大きな問題点といえるでしょう。

③行為側の問題意識のなさ

前項②とも関連しますが、「ゴースティング」は、「自分が興味ある配信者にゲーム内で絡みに行けるから」といった気軽な理由から、悪意や問題意識なく行われることも多くあるようです。

あくまでも「おふざけ」のように悪意なく他プレイヤーに干渉する「ゴースティング」は許容される風潮もないわけではありませんが、本来得られるはずのない情報(位置情報など)を手掛かりにプレイするのは、やはりゲーム全体の公平性を損なっています。

悪意の有無にかかわらず、「ゴースティング」は不正行為であることに変わりありません。

「ゴースティング」の対策

「ゴースティング」の対策としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 画面の一部(自分の位置情報、移動時の画面など)を見えないように加工する。
  • リアルタイムではなく、数分前のプレイの様子を放送する。(ディレイ放送)しかし、リスナーとリアルタイムにコミュニケーションできない問題点が大きい。
  • ゲームスタートやマッチングのタイミングを知らせないように工夫する。

しかしながら、「プレイ画面を公開して配信する」というゲーム配信の都合上、オンライン参加型のゲームで「ゴースティング」を完全に防止するのは難しいと考えられており、事実上、ユーザー各自のモラルに委ねられている部分が大きいのが現状です。

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