「三位一体」とは?意味や使い方ご紹介

「三位一体」という言葉をご存じですか? なかには小泉内閣の「三位一体の改革」を連想する方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、聞き覚えはあっても正確な言葉の意味となるとなかなか難しいものですよね。今回はこの「三位一体」について詳しくご紹介します。

目次

  1. 三位一体の読みと意味
  2. 三位一体の類語
  3. キリスト教の教義「三位一体」
  4. 三位一体の改革
  5. 「三位一体」のまとめ

三位一体の読みと意味

「三位一体」は「さんみいったい」と読みます。「三位」を「さんみ」と読むのは「連声」と呼ばれる音変化によるものです(例:「反応」を「はんおう」ではなく「はんのう」と発音する等)。

「三位」は、三つのもの……特にキリスト教で、神・キリスト・聖霊の三者をさし、「一体」は一つになることを意味します。

すなわち「三位一体」とは、キリスト教の用語であると同時に、「三つの異なるものが一つになる。三者が心を合わせたり、協力して一体となる」さまを表しています。「三位一体となって難局を乗り切る」というような使い方をします。

三位一体の類語

三位一体の類語には、「渾然一体(こんぜんいったい)」「相即不離(そうりふくり)」「表裏一体(ひょうりいったい)」などがあります。

「渾然一体」とは、「全てがすっかり混じり合い、一つになって区別のない様子」を表し、“ここの料理人が作った料理は、さまざまな素材の持ち味が渾然一体となっている”のように用います。また、「相即不離」は、「二つのものがに密接に結びついて離れがたい状態にあること」、「表裏一体」は「相反するように見える二つのものが本質的には一つであること」を意味し、いずれも「複数のものが一つになる」ことを表しています。

キリスト教の教義「三位一体」

続いてキリスト教の「三位一体」についてご紹介しましょう。「神は本性において唯一絶対の存在であるが、父・子・聖霊という三つの位格(ペルソナ)を持っている」という教義のことを「三位一体」といいます。これは、父なる神、子なるイエス、聖霊の三者は同質で不可分であるとする主張で、イエスの神性を強く認めているものです。

なお、精霊に関しては具体的な説明が難しいですが、目に見えない影響力や触媒のようなものでしょうか。宗教画ではたびたび白い鳩の姿で象徴されます。

この「三位一体説」は、ニケーア教会会議(325年)、コンスタンティノープル教会会議(381年)、カルケドン教会会議(451年)を経て、正統な教義として認められました。その後、アウグスティヌス(ローマ末期の古代キリスト教最大の指導者、神学者)が「三位一体論」において明確な定義づけをし、神学的に体系づけがなされました。

三位一体論

400年~419年にかけてアウグスティヌスによって唱えられたものです。聖書の記録に従って三位一体の教義の解明に努め、教義をめぐる諸説に論及し、三位一体の秘儀について考察しています。

新約聖書の「三位一体」

なお、新約聖書には「三位一体」という表現はありませんが、「父、子、聖霊」の三者を並記した個所があり、“父なる神は、子なるキリストとなってこの世にあらわれ、神の愛や意志を伝える聖霊によってみずからを啓示する”というところから、三位一体説の基礎が確立されているといわれます。

三位一体の改革

日本では、「三位一体」という言葉は小泉内閣の政策で一躍有名になりました。「三位一体の改革」とは、地方財政と地方分権に関わる改革のことです。

具体的には、①補助金(国庫支出金)の削減 ②国から地方公共団体への税源移譲 ③地方交付税交付金の見直し、の三つを同時に行うことで、2004年度から実施されました。

この改革によって小泉内閣は、国家財政を軽くし、地方公共団体の権限と責任の拡大をはかり、地方財政の自立性を高めることによって、税制面から地方分権を進めようとしたのです。

「三位一体」のまとめ

いかがでしたか。諸説ありますが、「三位一体」説がキリスト教の教義として成立するにあたっては、多くの議論がなされ、さまざまな会議が開かれました。「三位一体」説を唱えた先人たちの強く熱い思いを感じますね。

はたして「三位一体の改革」や政治家に、このような強く熱い思いを感じられたでしょうか。日本の政治家や政策にも、先人たちのような情熱を感じたいものですね。


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