「迷う」とは?意味や使い方・類語との違いをご紹介

皆さんは「迷う」をという言葉をご存知でしょうか。どうしたらよいかわからなくなったり、正常な心を失った状態のことを言い、身近な言葉であるために言い換えや類語もたくさんあります。ここでは、「迷う」の意味や使い方を、類語を含め紹介していきます。

目次

  1. 「迷う」の意味や使い方
  2. 「迷う」の由来
  3. 「迷う」の類語と使い分け
  4. 「迷う」の英語

「迷う」の意味や使い方

「迷う」は、どうしたらよいかわからなくなり悩む状態を表す言葉としてもっともよく使われます。また細かなニュアンスによって、以下のように使い分けられます。

  • 行くべき道や方向がわからなくなる
  • どうしたらよいか決められなくなる
  • 欲望や誘惑に負けて正常な心(判断力)を失う
  • 死者の霊が成仏できないでいる

「迷う」の例文

  • 山の中で道に迷った(行くべき道がわからなくなる)
  • 進学か就職かで迷う(決められなくなる)
  • 欲に迷う、色香に迷う、気の迷い(正常な心を失う)
  • 迷わず成仏してください(死者の霊が成仏できない)

「迷う」の由来

「迷う」の由来は「紕う(まよう」という古い言葉にあります。本来の「紕(ひ)」の字義は、ふちかざり、へりのかざりのこと。「比」はならべる意味なので、糸+比では糸を並べてひもを組むという意味でした。

そして「紕う」は布の織り目がゆるんで薄くなり、糸が片寄った状態のことで、糸が片寄る→糸が乱れる→もつれてからむ→あちこちに移り動く、入り乱れるというように意味が転じていき、物事の整理がつかなくなる状態を表すようになりました。その後で意味の近い言葉である「惑う(まどう)」と混同されたようです。

「迷う」の類語と使い分け

「迷う」の類語として「惑う」「と惑う」があります。共通するのはどうしてよいかわからなくなるという意味です。

「迷う」は目的が不確かであったり、方法や手段がわからなかったりして、良いものか悪いものかの判断がつかない場合に使われることが多く、「惑う」はやや古い言葉で、おろおろとうろたえて、判断がつかないというニュアンスが強くなります。「迷う」には、このうろたえる感じはあまりありません。

現在では「惑う」単独よりも「逃げ惑う」「思い惑う」など、複合語の一部として使われることが多くなっています。一方「と(戸・途)惑う」は、「惑う」に接頭語「と」がついたもので、突然のことでわからないという若干のスピード感覚があります。

その他、意味が近い言葉や関連語として、てんでんばらばら、動じやすい、迷子になる、当惑、選ばない、判断がつかない、決断・意見を変える、低迷、不品行、身を持ち崩す、などがあります。

「迷う」の英語

「迷う」の英語として、be at a loss(思い惑う)、be irresolute(決断できない)、to be puzzled(どうしてよいかわからなくなる)、get lost、lose one's way(道がわからなくなる)、stray(はぐれる)などがあります。

【例文】

  • 知らない場所に迷い込んだ…I lost my way and wandered into a strange place.
  • トンボが部屋に迷い込んだ…A dragonfly strayed into my room.
  • 行くべきかどうか迷っている…I am at a loss whether to go or not./I wonder if I should go or not.
  • 希望と不安の間を迷っている…We are vacillating between hope and fear.
  • 彼は決断に迷った…He was irresolute.
  • 彼に話すべきかどうか迷っている…I can't decide what to do am of two minds about telling him.
  • 恋に迷う…be lost in love./be blinded by love.
  • 迷わず成仏するようにと祈った…We prayed that his soul would rest in peace.


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