「エクスポート」とは?意味や使い方をご紹介

パソコンやスマートフォンなどの操作で使われる「エクスポート」とは、あるプログラム(アプリ)で作成されたデータを、他のプログラムで使用できるような形式で出力することです。ここではエクスポートの本来の意味も含めて解説していきます。

目次

  1. エクスポートの語源
  2. パソコンについているポート(港)とは?
  3. エクスポートとは
  4. エクスポートの実例
  5. エクスポートを料理にたとえると
  6. エクスポートでデータ保存

エクスポートの語源

エクスポート(Export)」とは、もともと「輸出する」という意味の英語です。「外部へ」を意味する接頭辞の"ex"と、ラテン語で「運ぶ」という語からできた"port"が結びついた言葉です。「ポータブル」や「ポーター」「トランスポート」なども同様の由来です。現在の英語では、portはおもに「」という意味で使われていますね。

パソコンについているポート(港)とは?

ポートは港。実は現在、私たちが使っているパソコンにも、ポートがたくさんついています。それはデータの入出力に使われるコネクタ(差し込み口)のことです。さらにポートの語源をたどれば、ラテン語で「」を意味する"porta"に行き着きます。この言葉がやがて「港」を指すようになったものと言われています。

たとえば、ほとんどのパソコンやスマホには、USB機器を接続するUSBポートがついていますね。そのほかパソコンには、モニターをつなぐモニターポートや、AV機器をつなぐオーディオ/ビデオポートなどもあります。機種によっては、プリンタポートキーボードポートなどが別についていることもあります。

データが出たり入ったりする門や港と考えると、この「~ポート」というネーミングはぴったりですね。

エクスポートとは

エクスポートは先に見たように、もともと「輸出する、(港から)運び出す」という意味で、コンピュータが誕生するとその用語として利用されるようになりました。

エクスポートとは、パソコンなどのソフト(アプリ)で作られたデータを、他のソフトで利用できるような形式に変換して出力することを意味します。

商品を港から輸出することになぞらえた表現ですね。なお、エクスポートの反対はインポート(輸入)で、パソコン用語で使われるときには、外部からデータを取り込むときに使われる表現です。

エクスポートの実例

表計算ソフトからエクスポート

Microsoft Excelなどの表計算ソフトやデータベースソフトで作成したデータを、csv形式などで出力します。csv形式は多くのソフトやアプリで扱うことのできる汎用的なデータファイル形式です。

画像編集ソフトからエクスポート

Adobe Photoshopなどの画像編集ソフトで作成した画像を、他の画像ソフトやイメージビューアで表示できるように、jpg形式やpng形式で出力します。

そのほか、さまざまなソフトにエクスポート機能がついています。一般的に、あるソフトが作成したデータはそのソフト固有の形式を持っていますが、別のソフトでも利用できるようにするためには、そのデータを、より汎用性の高い形式に書きかえる必要があります。したがって、エクスポートするデータは元のデータよりも情報量は少なくなるのがふつうです。

エクスポートを料理にたとえると

パソコン用語としてのエクスポートは、たとえていえば、あるレストランAのシェフが考案した料理を、詳細なレシピとしてデータ化し、それをレストランBに送り、そこのシェフがレシピを元に料理を再現する、というようなことに似ています。

この場合、レストランAからレストランBへメニューのデータをエクスポートしたと言えるでしょう。
 

【レストランでのたとえ】
 レストランA 作成した料理をレシピに変換
    ↓
 <エクスポート>
    ↓
 レストランB レシピから料理を再現
 
【データのエクスポートの場合】
 表計算ソフトA 表内のデータを行・列順に書き出す
    ↓
 <エクスポート>
    ↓
 表計算ソフトB 受け取ったデータから表を再現

レストランのたとえの場合、レシピが決まっていれば、料理の実質(味や外見)は同じになるはずです。でも盛りつけが違えば、見た目の雰囲気は変わってくるでしょう。これはデータは同じでも扱うソフトが違えば、表示のイメージや操作方法が違ってくることに対応しています。

エクスポートでデータ保存

最近では、パソコンやスマホの中に入っている電話帳や住所録のデータを、外部に取り出すときも「エクスポート」という言い方をするようになりました。この場合は他のソフトなどで利用するためではなく、単にデータのバックアップを目的とするケースも含まれます。

消失させてはいけない重要なデータはエクスポートして、USBメモリやSDカードなどに保存しておくとよいですね。

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