「ヨーソロー」とは?意味や使い方をご紹介

アニメや映画などを見ていて、登場人物が「ヨーソロー」という声を上げるのを見たことがあるでしょうか?ある業界で使われる用語なのですが、元々の語の形を知ると、案外身近な言葉だと思われるかもしれません。ここでは、「ヨーソロー」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「ヨーソロー」の意味
  2. 「ヨーソロー」の使い方
  3. 「ヨーソロー」という口癖で知られるキャラクター

「ヨーソロー」の意味

「ヨーソロー」とは、操船(船の操作)における掛け声・号令・命令語の一種で、「(指示した通りに/回頭せず)まっすぐに進め」という意味の言葉です。または、特に意味のない舟人の掛け声であることもあります。

「ヨーソロー」を漢字で書くと、「宜候」または「良候」。本来の読みとしては「ようそろ」ですが、命令的な掛け声として使われるため、実用に際しては「ヨーソロー!」のように、勢いよく発音します。

「宜しく候ふ」

「宜候」とは、「宜(よろ)しく候(そうろ)ふ」の意です。「宜しく」は、挨拶の「よろしくお願いします」の「よろしく」で、「良い」「まさに」「すべからく」「適当に」「差し支えない」といった意を含んでいます。

一方の「候ふ(そうろう)」は、ここでは「あり」の丁寧な言い方で、現代風に言えば「ございます」や「あります」に相当します。

「宜候」または「良候」ですから、「ヨーソロー」を何とか現代風に言い換えれば、「(そのままで)よろしくお願いします」「すべからくそうしてください」「そのようにするのが良いでしょう」などとなるでしょう。

「ヨーソロー」の使い方

「ヨーソロー」は、既に述べたように操船の際の掛け声であり、多くの場合は船の針路や速度などを指示したのちに、「(指示した通りに)まっすぐ進んでよろしい/そのままで良い、行け」と命令を締めくくる際に用いられます。

船の操舵に関わる重要な号令(命令の実行を指示する語)であるため、「ヨーソロー」を発するのは通常は船長や船頭のような操船に関わる責任者であり、「ヨー!ソロー!」と大仰に怒鳴るように使われることもあります。

また、責任者の「ヨーソロー」を受けて、操舵手が復唱として「ヨーソロー」と掛け声を返すこともあります。この場合は、「了解」や「受令しました」の意を込めて「よろしくお願いします」に「よろしくお願いします」を返しているかたちになります。

軍事用語のイメージ

「ヨーソロー」は現代でも海上自衛隊などで用いられていますが、国際的な慣習として操舵号令は英語を基本とするため、一般船舶ではあまり使われていません。そのため、軍事用語というイメージを持つ方も多いかもしれません。

キャラクターの口癖における「ヨーソロー」

操船という限られた業界で使われる「ヨーソロー」の号令は、なかなか一般では聞く機会がなく、馴染みがないかもしれません。

しかし近年では、「ヨーソロー」という独特な語感に注目してか、アニメ作品などに登場するキャラクターの口癖としてこの言葉が採用されるケースもあり、そうした作品から「ヨーソロー」を知ったという方も多いかもしれません。

口癖としての「ヨーソロー」は、船や海のモチーフに関連付けられている場合もありますが、単に「了解」「よろしく」「そうしよう」といった程度の意味であることもあるため留意しましょう。(具体的なキャラクター例は後述します)

例文

  • 針路そのまま!ヨーソロー!
  • 全速前進!ヨーソロー!

「ヨーソロー」という口癖で知られるキャラクター

渡辺曜

渡辺曜(わなたべよう)とは、アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』のメインキャラクターのひとり(高校2年生)で、しばしば敬礼しながら挨拶や「了解」などの意味で「ヨーソロー!」と掛け声を発します。

彼女自身は船乗りでも軍関係者でもありませんが、父親がフェリーの船長であり、父への尊敬から敬礼や操舵号令を知り、真似ていると考えられます。水泳部に所属するほか、船員などの制服に憧れるなど、海のモチーフが深いキャラクターであると言えるでしょう。

作品自体にファンが多いこともあり、「ヨーソロー」という掛け声はファンの間で「渡辺曜の代名詞」として捉えられているようです。

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