「破顔」とは?意味や使い方をご紹介

「破顔」という言葉をご存じですか?日常生活の中で、あまり聞き慣れない言葉ではないでしょうか。「顔」に関係のある言葉と思われますが、どのような意味で、どのような時に使われるのでしょうか。ここでは、「破顔」の意味や使い方についてご紹介いたします。

目次

  1. 「破顔」とは
  2. 「破顔」の成り立ちと意味
  3. 「破顔」の用例
  4. 「破顔」の四字熟語
  5. 「破顔」の類語
  6. 「破顔」のまとめ

「破顔」とは

「破顔」は、「破」も「顔」も音読みで「ハガン」と読みます。皆さんは「破顔」という言葉からどのようなイメージを持ちますか?「顔」にかかわる言葉だということは想像できると思います。では、顔のどのような状態をいうのでしょうか?

「破顔」の成り立ちと意味

よく使われる「笑顔」「童顔」などは、漢字からおおよその意味が理解できるでしょう。一方、「破顔」はあまり馴染みがなく、漢字から推測するのは難しい言葉かと思います。そこで、どのような「顔」を意味するのか、「破」という漢字をひも解いてみましょう。

「破顔」の「破」

「破」という漢字は、「石」と「皮」が組み合わされてできています。「皮」は波を表します。「破」にはもともと「波が砕けるように石が砕ける、やぶれる」という意味があったのです。

 「破」は、音読みでは「ハ」と読み、訓読みでは「やぶ(る)「やぶ(れる)と読みます。「破」は、使い方や繋がる言葉によって様々な意味合いになります。一部の例を挙げて、それぞれの言葉で「破」がどんな意味合いを持っているかご紹介します。

(音読みの例)

  • 壊……(物を)壊す
  • 格……(ある範囲から)外れる
  • 局……(事態を)駄目にする 
  • 破……おしまいまでやり抜く

(音読みの例)
  • 障子をる……(形を成しているものを)損なう・引き裂く
  • 静寂をる……(安定した状態を)乱す
  • 対戦相手をる……(勝負で相手を)負かす
  • 夢がれる……(物事が)成り立たなくなる

くり返しますが、上記は言葉の意味ではなく、「破」という漢字にどのようなニュアンスが託されているかの例です。それぞれ少しずつ違ってはいますが、基本的に「破」には「もともとあった状態(状況)が、変化する・壊れる」という意味合いがあることがおわかりになるかと思います。

「破顔」の意味

ここでようやく今回のテーマ「破顔」の意味ですが、「破顔」とは「顔(表情)を崩す」ことです。それも怒りや苦しみに崩すのではなく、喜びや嬉しさのためにを表情が変わるのです。つまり「破顔」とは「顔をほころばせて笑うこと」を表す熟語です。

「破顔」の用例

  • 懐かしい友とばったり再会し、思わず破顔した
  • 無邪気に走り回る孫の姿に破顔する。
  • 逆転優勝に破顔して両手を突き上げる。

「破顔」の四字熟語

「破顔」を用いた四字熟語がありますのでご紹介しましょう。

破顔一笑

よく知られている四字熟語ではないでしょうか。もしかすると「破顔」よりもよく耳にする言葉かもしれません。「一笑」は「ちょっと笑うこと」なので、この熟語の意味は顔をほころばせてにっこり笑うことです。

同じように「一笑」のつく言葉で、一笑に付すがあります。「笑って問題にしない」「軽蔑して取り合わない」という意味です。同じ「一笑」でも「破顔一笑」は「好意的な笑い」ですが、「一笑に付す」は「馬鹿にした笑い」です。

破顔大笑

「大笑」は、「大笑いする」「口を大きく開けて笑う」の意味なので、「破顔大笑」の意味は、「顔をくずして大笑いすること、大きな口を開けて笑うことです。例文をご紹介します。

 

  • 祖母のユーモラスな言動に、家族みんなが破顔大笑した。
  • いつ聞いても師匠の落語には破顔大笑だ。

「破顔」の類語

「破顔」と同じような意味合いで使われる言葉をご紹介します。

 

  • 笑顔……にっこり笑った顔
  • 微笑……声を出さずにちょっと笑うこと、ほほえみ
  • 喜色……表情に表れている嬉しそうな様子。「喜色満面」など
  • 解顔……顔色をやわらげる、にっこりする

「破顔」のまとめ

いかがですか?「破顔」の意味や使い方がお分かりいただけたでしょうか?「笑う門には福来る」ということわざがありますが、「破顔」することで、あなたもあなたの周りも、明るく温かな気持ちになることでしょう。「破顔」という言葉の意味や使い方を理解するだけでなく、日常の中で「破顔」する機会を増やすことができるといいですね。

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