「所存」とは?意味や使い方をご紹介

仕事などのやり取りの中で「所存です」という言い回しをしばしば見かけることがあると思いますが、所存の意味はご存知でしょうか。目上の方に対して使用される堅い表現なので、使用する際には注意が必要です。所存の意味や正しい使い方などを詳しくご説明します。

目次

  1. 「所存」の意味
  2. 「所存」の使い方
  3. 「所存」の誤った使い方
  4. 「所存」と「意向」の違い
  5. 「所存」の類語
  6. 「所存」の意味と使い方のまとめ

「所存」の意味

「○○する所存です」という言い回しは、特にビジネスシーンではしばしば見かける表現です。”しょぞん”と読みますが、どちらかというと対面での会話よりも、メールや報告書などの文章表現として見かけることが多いかも知れません。

「所存」を話し言葉的に言い換えれば「存ずる所」となります。「所」は空間的な場所と同時に、抽象的な場面や範囲を指す感じです。「思う所がある」や「今日の所はここまでにしよう」などの例文で考えるとイメージできるのではないでしょうか。

「存」は”そん”と読む場合には保つ、持つという意味になりますが、”ぞん”とい読む場合には思う、心得るという意味になります。

所存とは、この二つの漢字の組み合わせから(自らの)思うところ・考えという意味になります。また、存ずるは「知る」の謙譲語です。そのため「所存です」と表現した場合には「思います」「考えています」という、自らの考えを目上の方にへりくだって伝える言葉であるといえます。

また、所存は思いや考えが自らの中にあるという表現なので、単に思いますという言葉よりも、「○○するつもりです」といった積極的な意志の表明として捉えることができます。

「所存」の使い方

所存は「です」という丁寧語の助動詞を付け加えて「所存です」と使用するのが一般的です。そのため親しい間柄よりも、目上の人や会社の上司、ビジネス上の取引相手などに対して、敬意をこめて自らの意志を伝えるために使われる言葉となります。

所存の例文

  • より一層業務に励む所存です。
  • プロジェクト成功に向けて一致団結してあたる所存です。
  • このような不備の無いよう細心の注意を払う所存でございます。
  • 誠心誠意謝罪をし、改善に努める所存です。

「所存」の誤った使い方

所存の誤用としてよく耳にする表現に「○○と考える所存です」があります。「存」の文字にすでに考えという意味がありますので、これは同じ意味の言葉を重ねて使用したことになります。「馬から落馬した」と同じですね。

また、所存を使用する場合は謙譲表現となるので、あくまでも主語は自分自身となり、自分の考えを伝える場合に使用します。相手の考えを表す場合には不適切な言葉なので、例えば「皆様のご所存をお聞かせください」といった言い回しも耳にすることはありますが、これもやはり誤用です。

誤った使い方の例文

  • この方法が有効であると思う所存です。
  • もう少し精度を上げて欲しいというのがクライアントのご所存です。

「所存」と「意向」の違い

所存と同様に考えや思いを表現する言葉として「意向」があります。しかし、所存と意向には以下のような違いがあります。

  • 所存:自らの考えや思い
  • 意向:相手の考えや思い
また、所存は謙譲語のため目上の人に使われるのに対して、意向は敬語にはあたらない日常語なので、目上の人に対して使う場合には「ご意向」とするのが一般的です。

「所存」の類語

所存と似た表現となる類語をいくつかご説明します。

次第

「○○の所存です」と同様に「○○の次第です」もビジネス上よく使われる表現です。考えを意味する「所存」に対し、「次第」は客観的な状況や経緯を伝える言葉です。「という状況です・事情です」と同じ意味ですが、より堅い表現となるため、上司などへの報告には適していると言えるでしょう。

所在

「所在」と「所存」。語感は近いですが全く違った意味であり、所在は物事や考えのある“場所”を意味します。具体的な居場所を指し示して「彼の所在は」と使用する場合と、考えなどの存在する場所を指す言葉として「責任の所在は」などと使用されます。

「所存」の意味と使い方のまとめ

「所存です」は、目上の人に対して考えを積極的に表明する言葉として有用です。しかし対面での会話の中ではやや堅すぎる言い回しとなるので、「存じます」というやや柔らかい印象の言葉のほうが使いやすいかも知れません。シーンにあわせて、うまく使い分けてみてくださいね。


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