「ネット」とは?意味や使い方を「グロス」との違いを含めてご紹介

「ネット金額で請求書を作成してください」。このような依頼をされたことがありますか。ビジネスでは「ネット」と「グロス」という言葉をよく耳にしますが、慣れないと「どちら」の意味だったか混乱しがちですよね。今回は「ネット」や「グロス」の意味や違いをご紹介します。

目次

  1. 「ネット」の意味とは
  2. 「ネット」と「グロス」の違い
  3. ビジネスシーンでの「ネット」とは
  4. 広告業界での「ネット」とは
  5. ゴルフでの「ネット」とは
  6. 「ネット」のまとめ

「ネット」の意味とは

「ネット」(net)は英語では「正味、実質」という意味を持ちます。身近なもので使われている例を挙げると、輸入食品のパッケージで「NET 200g」などと書かれていることがあります。これは正味の量、つまり外装などの重さを抜いた「内容量」のことです。

また、商品の値段を「ネットプライス」ということもありますよね。それは「掛値なしの値段、正価」のことです。

「ネット」と「グロス」の違い

「グロス」(gross)は英語では「総計、総量」といった意味があります。「ネット」でご紹介した食品パッケージの例では、容器やパッケージを含めたすべての重量が「グロス」にあたります。ちなみに、このような総重量のことは「グロスウェート」とも呼ばれます。

ちなみにGDP(国内総生産)が「Gross Domestic Product」の略であることをご存じですか。GDPは一定期間内で国内の生産活動から生み出された付加価値の総額のことで経済成長率の指標となります。

ビジネスシーンでの「ネット」とは

「ネット」と「グロス」の本来の意味を知ったところで、ビジネスシーンでの「ネット」と「グロス」を整理していきましょう。ビジネスでの「ネット」は一般的に正味の価格、つまり諸々の経費を差し引いた純粋な価格のことを言います。「グロス」はその逆で経費などもすべて含めた総額のことを指します。

分かりやすい言葉にするなら、「ネット」は「原価」、「グロス」は「売価」です。しかし、業界によって微妙に意味が異なるので注意しましょう。

「マージン」とは

「ネット」や「グロス」に関連する言葉として「マージン」があります。「マージン」(margin)とは元は「余白、余裕」という意味です。ビジネスシーンでは「売価」から「原価」を差し引いたもの、つまり「儲け」や「粗利益」のことを言います。

広告業界での「ネット」とは

広告業界では頻繁に「ネット」や「グロス」、「マージン」といった単語が使われます。それは広告主と広告媒体の間に広告代理店が入ることが多いという業界の特徴からです。

広告媒体とはテレビや雑誌・Webサイトなど広告を掲載する側のことで、広告媒体が売る広告の原価が「ネット」と呼ばれます。広告主が広告代理店を通して媒体に広告を掲載する(広告を掲載する場所を買う)場合、広告主は広告代理店に販売手数料を支払います。この販売手数料が「マージン」です。そして、「ネット」金額に「マージン」を足した支払い総額が「グロス」となるわけです。

ゴルフでの「ネット」とは

ゴルフをされる方なら「ネットスコア」「グロススコア」という言葉に馴染みがあるのではないでしょうか。

ゴルフは幅広い年代の方が楽しめるスポーツです。しかし、プレイヤーの幅が広いとコンペでは常にレベルの高い人が勝ってしまいますよね。そこでゴルフには「ハンディキャップ」という制度があり、技術レベルの低い人でも上位になれるチャンスがあるのです。

ハンディキャップ制度では、総ストローク数を「グロススコア」、「グロススコア」からハンディキャップを引いた数を「ネットスコア」と呼び、この「ネットスコア」で順位をつけることになります。

「ネット」のまとめ

「ネット」や「グロス」は使われる場面や業界によって微妙に意味は異なるため、今回ご紹介した例が当てはまらない場合もあるでしょう。

しかし、元々の意味が分かれば多少ニュアンスが違ってもそれぞれが指すものが理解しやすくなるのではないでしょうか。ビジネスでは重要な場面で使われる言葉なのでよく理解して使い分けたいですね。

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