「何気」とは?意味や使い方をご紹介

「何気」とは『何かをしようと考えておくこと』を意味する言葉です。「何気」を使用した表現として「何気ない」や「何気に」があります。「何気ない」や「何気に」とは、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。また、関連する言葉も併せてご紹介します。

目次

  1. 「何気」とは
  2. 「何気ない」とは
  3. 「何気に」とは
  4. 「何気ない」の関連語

「何気」とは

「何気」とは『何かをしようと考えておくこと』を意味する言葉です。「何気」という単語が単独で使用されることは少なく、「何気ない」や「何気に」などの言葉の一部としてよく目にする機会があります。

「何気ない」とは

「何気ない(なにげない)」は「何気」に打ち消しの意味をもつ「ない(無い)」を付けた構造をしています。「これといった特別の意図はない」という状態を表す言葉です。実際に使用される場合は、以下のような2通りのニュアンスで用いられます。




 

「はっきりとした意図のない言動」

「何気ない」という言葉は、ある人の行動や動作が、それがはっきりとした意図のないものであること、とりたてて関心を持っているわけではないこと、を示す場合に使われます。

〔例文〕

  • 彼女は何気なく空を見上げた。
  • 社員の何気ない一言から商品開発に発展した。

「相手への気遣い」

上記以外に、「何気ない」という言葉は、誰かのためにしているということを匂わせないというニュアンスで用いられることもあります。相手に気を遣わせないように、さりげない行動をとることですね。

〔例文〕

  • 彼は何気なく振舞っているが、本当は予算が足りなくて困っているはずだ。
  • 彼女が何気ない気遣いをしてくれたおかげで、皆と打ち解けることができた。

「何気に」とは

「何気ない」とよく似た言葉に何気に(なにげに)があります。「何気」に、形容動詞活用語尾の「に」をつけることで副詞に変化させた言葉です。「何気に」には、大別して下記の2つの意味があります。

  1. 何気なく、それとなく。
  2. 大したことがないようで、実は。

2の意味で「何気に」が使われ始めたのは、比較的近年のことです。今回は、「何気なく」とは異なった意味である2での用法について説明します。

 

「何気に」の生い立ち

「何気に」という言い回しが生まれたのは、一説には昭和60年代の初め頃だと言います。当時の、いわゆる「若者言葉」でしたが、現代でも若者の間で引き続き使用されているフレーズです。

本来、「何気なく」という言葉が持っていた「それとなく行動する、相手を気遣ってそれらしい様子を見せない」という2つの意味ではなく、「なんとなく」や「さりげなく」、「意外と」「なかなか」「実は」など、新しい意味の言葉として用いられています。

「何気に」の例文

何気にこの柄がお気に入り。
・あいつ、何気にこっちを見てくる。
・そのバッグ、何気に可愛いじゃん!
・寒いけれど、マラソン大会が何気に楽しみ。
何気に嬉しそうじゃん。

「何気ない」の関連語

「さりげない」

「さりげない」とは、相手に自分の意図を感じさせないように行動するという意味の形容詞です。

〔例文〕

  • さりげない優しさに胸がいっぱいになる。
  • 本棚の上にさりげなく置かれた切り花が美しい。

「さりげに」

「さりげない」の「ない」を「に」に変化させ「さりげに」と省略した若者言葉も存在します。「さりげない」と同様に、相手に自分の意図を感じさせないように行動すること目立たないようにする様子を表現する時に使用します。

〔例文〕

  • さりげに近づいてみた。
  • 今、さりげに笑ったでしょ?

「何食わぬ顔」

「何食わぬ顔」とは、深く関係しているにも関わらず、自分には関係ないというように振る舞うことを意味する言葉です。

「何気なく」とは違い、相手に対する気遣いが全く感じられない状況の時にも使用します。また、人との関わりとは関係なく、強がってなんでもない様を装う時にも使われる言い回しです。

〔例文〕

  • 転倒して擦りむいた傷からは血が滲んでいたが、何食わぬ顔で完走した。
  • 勝手に兄のジュースを飲み干し、何食わぬ顔で部屋を出た。

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