「好奇心」の読み方
まず「好奇心」は、「こうきしん」と読みます。訓読みで「好」は「す(き)」や「この(む)」、「心」は「こころ」と読む字です。「奇」に関しては、表外で「めずら(しい)」などの読み方があります。
「好奇心」の意味
「好奇心」とは、珍しい物事や未知の事柄などに興味を持つ心のことを表します。上述の訓読みや表外読みを踏まえると、「好ましかったり奇しいモノに惹かれる心」のように解釈できます。
それぞれの字について、「好」には好ましいことの他にも、望ましい、優れているなどの意味があります。「奇」は、不思議や予想外などの意味を持っています。「心」には、気持ちや精神などの意味があります。
「好奇」とは?
「好奇心」から「心」を抜いた、「好奇」という言葉があります。「好奇」とは、珍しいモノや未知のことに対して興味を持つことや、その様子を表します。
「好奇心」の使い方
「好奇心」は名詞に分類され、「好奇心を~」や「好奇心に~」や「好奇心が~」のように使われます。
少し紛らわしいのですが、一方で「好奇」は名詞+形容動詞の性質を持っていて、「好奇な〇〇」のようにも使われます。これは「好奇心」が心を表すことに対して、「好奇」は様子などを表すためです。
例文①
【例:赤ん坊は好奇心が強い】
これは「未知の事柄に興味を持ちやすい」や、「色んなことに関心を抱きやすい」のように言い換えられます。
他には「好奇」を使うのでしたら、少し意味は違ってきますが、「赤ん坊はいつも好奇な眼差しをしている」などの表現があります。
例文②
【例:クラスメイトたちから、好奇心に満ちた目を向けられる】
これは「珍しげな目を向けられる」や、「興味深げな目を向けられる」などのように言い換えられます。
一つ目の例文と比べて、受け身の形だと、ほんの少しニュアンスが違っていますね。そして「好奇」を使う場合は、そのまま「好奇の目を向けられる」と言い換えられます。
「好奇心」を表す英語
「好奇心」を表す英語には、「curious」や「Inquisitive」などがあります。「curious」には好奇心の他にも、物好きや珍しいといった意味があります。一方の「Inquisitive」は、詮索好きや知りたがるなどの意味を持っています。
「好奇心」の類語
「好奇心」の類語には、「探求心」、「求知心」、「わくわく」などがあります。
「探求心」について
「探求心(たんきゅうしん)」とは、物事に興味を持ち、追究しようとする心のことを表します。ちなみに追究とは、何かを明らかにしようとするという意味です。同じ読み方の「追求」とは少し意味が違うので、注意が必要です。
それに興味を持ち、明らかにしたいという意味で、「好奇心に駆られる」は「探求心に駆られる」と言い換えられます。
「求知心」について
「求知心(きゅうちしん)」とは、知識を得ようとする心のことです。またこの言葉はほぼ同じ意味で、「知識欲」とも言います。
たとえば「学問への好奇心が強い」は、「求知心が強い」や「知識欲が強い」と言い換えられます。
「わくわく」について
「わくわく」とは、期待や喜びなどで心が弾み、落ち着かない様子を表します。一見すると「好奇心」とは別の意味ですが、珍しいモノに興味を持つ=それに期待して心が弾むと考えると、通じるところがあります。
たとえば期待するという意味で、「彼の行動への好奇心が抑え切れない」は、「彼の行動にわくわくする」のように言い換えられます。
「好奇心」と反対の意味を持つ言葉
「好奇心」と反対の意味を持つ言葉としては、「無関心」が挙げられます。「無関心」とは、関心がないことや興味を持たないと、その様子を表します。
単に「興味がない」や「関心がない」でも「好奇心」とは逆の意味ですが、とりわけ「無関心」は「心」の字が入っているので、「好奇心」の反対の言葉として、使いやすいかと思います。
この言葉はそれが気にならない、気に掛けないようなニュアンスで、「彼はサッカーに無関心だ」や、「最近の若者は政治に無関心である」などのように使われます。