そしたらとは?そしたらの意味
前に述べた事柄を受けて、そのあとに起こった結果や次の展開、あるいは仮定した場合の帰結をつなぐ、くだけた話し言葉の接続表現。「そうしたら」の縮まった形。
そしたらの説明
「そしたら」は「そうしたら」が話し言葉の中で縮まってできた接続表現で、大きく分けて三つの使われ方があります。一つ目は、前の出来事を受けて「その結果」「するとその後」という順接・時間的な流れを表す用法です。二つ目は「もしそうなら」「それなら」という仮定・条件の帰結を示す用法で、相手の発言を受けて提案するときなどに使われます。三つ目は、会話の中で次の話題や行動に移る合図として使う、やや軽い使い方です。いずれも日常会話やくだけたメール・チャットで多用されますが、改まった文章や公的な文書ではもとの「そうしたら」や、より硬い「その結果」「したがって」などに言い換えるのが一般的とされています。
「そしたら」は会話をなめらかにつなぐ、とても働き者の言葉ですね。カジュアルな響きを持つぶん、場面に合わせて「そうしたら」や別の接続語に切り替える意識があると、話し言葉と書き言葉を上手に行き来できます。
そしたらの由来・語源
「そしたら」は、指示語「そう」+動詞「する」の連用形をもとにした「そうした」に、条件・時間を表す「ら」が付いた「そうしたら」が、話し言葉の中で「う」の音が脱落して縮まった形と考えられています。日本語では話し言葉で母音や音節が省略されて短くなる現象がよく見られ、「それでは→それじゃ」「という→って」などと同じ流れに位置づけられます。「そうしたら」自体は、指示内容を受けて次につなぐ言い回しとして古くから使われてきたとみられ、その口語的な短縮形として「そしたら」が定着したと説明されることが多い表現です。
何気ない一語にも、音が縮まっていく歴史や、指示語としての働きが隠れているのは面白いところですね。ふだん無意識に使っている「そしたら」を少し意識してみると、日本語の話し言葉の柔らかさが感じられます。
そしたらの豆知識
「そしたら」はさらにくだけると「したら」だけで使われることもあります。「したら、急に雨が降ってきて」のように、頭の「そ」まで落ちる形です。また、地域によっては「ほしたら」「ほんだら」など、指示語の部分が変化した言い方も聞かれます。文章に書くときは、話し手のくだけた雰囲気を出したい会話文ではそのまま「そしたら」と表記し、地の文や説明では「そうしたら」に戻すという使い分けがされることが多いようです。チャットやSNSでは口語のテンポをそのまま写すため、「そしたら」の表記が好まれる傾向があるとされます。
そしたらのエピソード・逸話
友人との何気ない会話を思い出してみると、「そしたら」の便利さがよくわかります。たとえば「昨日、道でばったり先輩に会ってさ。そしたら、今度ごはん行こうって誘われたんだ」というように、出来事とその後の展開を軽やかにつなぐことができます。一方で、上司への報告メールで「取引先に連絡しました。そしたら先方から折り返しがありました」と書くと、ややくだけすぎた印象を与えかねません。この場合は「連絡したところ、先方から折り返しがありました」などとするほうが落ち着くと感じる人が多いようです。同じ内容でも、話す相手や場面によって「そしたら」を使うか言い換えるかで、印象が変わってくる言葉だと言えます。
そしたらの言葉の成り立ち
言語学的に見ると、「そしたら」は接続助詞的にはたらく接続表現の一つで、前件を受けて後件を導く「順接」を基本としつつ、文脈によって「仮定条件」や「話題転換」にも広がる多機能な語です。指示語「そう」を含むため、直前に述べた具体的な内容を指し示しながら次につなぐ、いわゆる文脈指示の働きを持っています。また「そうしたら」から「そしたら」、さらに「したら」へと短くなっていく過程は、使用頻度の高い語ほど音形が縮約されやすいという、言語一般に見られる傾向の一例と考えられます。話し言葉に強く結びついた語である点も特徴で、レジスター(文体)の違いが語形の選択に反映される好例だといえます。
そしたらの例文
- 1 家に帰ってポストを開けた。そしたら、ずっと待っていた合格通知が届いていた。
- 2 とりあえず一度電話してみたら?そしたら、状況がはっきりすると思うよ。
- 3 駅前で待ち合わせしよう。そしたら、そのままお店まで一緒に歩いていけるから。
- 4 彼に相談してみたんだ。そしたら、意外なくらい親身になって話を聞いてくれた。
- 5 資料を先に共有しておくね。そしたら、明日の打ち合わせがスムーズに進むと思う。
「そしたら」の三つの使い方
「そしたら」は前の内容を受けて次につなぐ接続表現ですが、文脈によっていくつかの働き方をします。細かく分けると混乱しやすいので、代表的な三つの使い方として押さえておくと整理しやすくなります。いずれも話し言葉の中でごく自然に使い分けられており、聞き手も文脈から意味を受け取っています。
- 順接(結果・続き):前の出来事に続いて起きたことを表す。「窓を開けた。そしたら風が入ってきた」
- 仮定の帰結:もしそうなら、という条件を受けて次を述べる。「都合が悪いなら、そしたら日を変えよう」
- 話題・行動の転換:会話の流れを次へ進める合図として使う。「準備できた?そしたら出発しようか」
同じ「そしたら」でも、直前の文が過去の出来事なら順接、条件や仮定なら帰結、呼びかけや確認のあとなら話題転換、というように、前後の文脈が意味を決めています。
「そしたら」と似た接続表現の比較
前の内容を受けて次につなぐ言葉は「そしたら」以外にもたくさんあります。それぞれくだけ具合や得意な使い方が異なるため、場面に合わせて選ぶと文章や会話の印象が整います。ここでは代表的なものを、丁寧さの目安とあわせて比べてみます。
| 表現 | くだけ具合の目安 | 主に使われる場面 |
|---|---|---|
| そしたら | くだけている | 日常会話、カジュアルなチャットやメール |
| そうしたら | ふつう | 会話全般、やや丁寧な話し言葉や文章 |
| すると | ややかため | 説明文や物語の地の文、順接をすっきり示したいとき |
| そうしたところ | かたい | ビジネス文書、丁寧な報告やメール |
| その結果・したがって | かたい | 論理的な結論を示す文章、公的な文書 |
上の表はあくまで目安で、実際の印象は前後の文体や相手との関係によっても変わります。迷ったときは、相手が上司や取引先なら硬めの表現、親しい友人なら「そしたら」と、相手を基準に選ぶと失敗しにくいでしょう。
使うときに気をつけたいポイント
「そしたら」は便利で親しみやすい言葉ですが、くだけた響きを持つぶん、使う場面を選びます。特に文章に書くときは、全体の文体と合っているかを意識すると、ちぐはぐな印象を避けられます。いくつかの心がけを整理しておきましょう。
- 改まった文書や目上の人への連絡では「そうしたら」や「その結果」などに言い換える
- 一つの文章の中で「そしたら」と「そうしたら」の表記をむやみに混在させない
- 会話文でくだけた雰囲気を出したいときは、あえて「そしたら」を選ぶと自然になる
- 連発すると幼い印象になりやすいので、同じ段落で何度も繰り返さない
- 口頭でのプレゼンや面接など、きちんとした場では控えめにする
とはいえ、「そしたら」は日本語の話し言葉らしい柔らかさを支える大切な言葉でもあります。使ってはいけない言葉というわけではなく、あくまで場面に合わせて選ぶという意識が大切です。カジュアルな場では気持ちよく使い、あらたまった場では別の言い方に切り替える——この切り替えができると、話し言葉と書き言葉のあいだを無理なく行き来できるようになります。
よくある質問(FAQ)
「そしたら」と「そうしたら」はどう違いますか?
意味はほぼ同じで、「そしたら」は「そうしたら」がくだけて縮まった話し言葉の形です。日常会話やカジュアルなチャットでは「そしたら」がよく使われ、改まった文章や丁寧な文脈では「そうしたら」を使うのが一般的とされています。内容が変わるわけではなく、あくまで文体やくだけ具合の違いと考えるとわかりやすいでしょう。
「そしたら」はビジネスメールで使っても大丈夫ですか?
「そしたら」はくだけた話し言葉なので、フォーマルなビジネスメールでは避けたほうが無難とされています。前の内容を受けて結果を述べたいときは「そうしたところ」「その結果」「したがって」など、より硬い表現に言い換えるとよいでしょう。ごく親しい間柄の社内チャットなどでは使われることもありますが、相手や場面に応じて判断するのが安心です。
「そしたら」にはどんな使い方の種類がありますか?
大きく分けて三つあります。一つ目は「駅に着いた。そしたら電車が来た」のように前の出来事の結果や続きを表す順接の使い方、二つ目は「それが無理なら、そしたら別の方法にしよう」のような仮定の帰結を示す使い方、三つ目は会話で次の行動や話題に移るときの合図として使う軽い使い方です。文脈によって受け取り方が変わります。
「そしたら」をさらに短くした言い方はありますか?
会話ではさらにくだけて「したら」だけで使われることがあります。「したら、急に呼び出されてさ」のように頭の「そ」が落ちる形です。また地域によっては「ほしたら」「ほんだら」といった言い方も聞かれます。いずれもかなりくだけた響きになるため、書き言葉やあらたまった場面では「そうしたら」に戻すのが一般的です。
文章を書くとき「そしたら」と「そうしたら」はどちらを使えばよいですか?
会話文やくだけた雰囲気を出したい場面では「そしたら」、地の文や説明的な文章、丁寧さが求められる場面では「そうしたら」を使うと収まりがよいとされています。一つの文章の中で表記を混在させると読みにくくなることがあるため、どちらの雰囲気で書くかを決めて、なるべく統一する意識を持つとよいでしょう。