「熟女」の意味
「熟女」(じゅくじょ)とは、「熟(う)れた女」のニュアンスで、「おおむね40歳以上の、性的魅力を感じる女性」を意味する言葉です。
「熟女」は正式な国語表現というよりは、俗語・業界用語・ネットスラング的な側面が強く、そのため正確な言葉の定義がはっきり登録されていません。
しかし社会的にもある程度浸透はしており、年齢的区分としては、「おばさん」(小母さん)の意を含みつつも、「おばさん」よりはやや上の区分、という運用が一般的なようです。
「熟」の字から考える「熟女」
「熟女」の「熟」は、「火を加えて煮る」がもともとの意味ですが、そこから派生して「果実などが十分にみのる」(例:成熟)、「物事が十分なところまで至る、よく慣れる」(例:熟練)といった意味もあります。
それを踏まえ、「熟れた女」とは、「女」として未熟ではない、長く煮込まれて濃縮されたかのような「女らしさ」を漂わせる魅力的な女性をイメージすれば間違ってはいないでしょう。
ただ、果実であれ物事であれ、「この瞬間に熟した」という一点を明確に指示することは困難です(定量的な概念ではないため)。そうした観点では、「熟女」とそうでない女性の境界にはかなりの幅があると見えるべきでしょう。
「熟女」の使い方
「熟女」という言葉は、年齢的区分のみならず、ほぼ例外なく「性的魅力がある」というニュアンスを含みますので、使用にあたってはその点のみ踏まえておきましょう。
「女性に性的魅力を感じる」という言説そのものは、そこまでインモラルではありません。芸能人の中には「自分は熟女好きだ」と、世間にはばかることもなく「趣味嗜好」の延長のように気軽に公言する方もいるほどです。
ただし、性的話題は公共の場では差し控えるというのは社会的な共通了解ですから、不要な軋轢を生まないためにも、ある程度クローズな人間関係の中での発言に留めておいたほうが無難です。
「年齢的区分」の幅
これまでにも解説したように、「熟女」と言われて想像する年齢にはかなり個人差があります。「おおむね40歳以上」と考えておけば無難ですが、そもそも、年齢とその女性の在り方(外見や魅力)に明確な相関関係があるとも限りません。
例えば、20歳の若い女性と結婚した20歳の若い男性にとっては、「女性」のモデルケースが自身の配偶者の年齢となることで、「30歳の女性」であっても「熟女」と呼びたくなるようなケースもあるかもしれません。
ただそうは言っても、例えば20歳台の女性に「熟女」と言おうものなら、それは言葉通りの意味というより、非礼きわまるけなし言葉として受け止められると思って間違いないでしょう。
例文
- 歳を食うにしたがって性的嗜好が変わって、最近は「熟女もの」のアダルト動画をよく探すようになった。若い女にはない、匂い立つような色香と包容感がたまらない。
- 「若さは女の命」などとよく言われるが、世間では熟女好きな男性も意外と多いらしい。
- 私はまだ35歳。そこらのヤワな若者にも負けないほどバリバリ働いているのに、「熟女」などと言われたくはない。
- 俺は高校生。「付き合うなら年上の女性がいい」と言っただけで、気の早い友人が「あいつは熟女好きだ」と噂を立てている。まったく迷惑だ。
「熟女」の英語表現
「熟女」に該当する表現は、年齢的側面からそのまま言うなら「older woman」ですが、その性的なニュアンスまで正確になぞるとするならば「MILF」(ミルフ)というスラングがあります。
「MILF」とは、「Mother I'd Like to Fuck」の略で、「性行為したいほどの(年上の)既婚女性」という意味です。言うまでもなくインモラルな表現ですので、使用場面には注意しましょう。
いわゆる18禁のポルノサイト等では、「MILF(Milf)」は性的嗜好を分類する代表的なジャンルやタグのうちのひとつです。